Clostridium septicum は悪性水腫菌と呼ばれ、C.perfringens、C.novyi、C.histolycicumと共にガス壊疽を起こす病原菌に位置づけられています。
なかでも本菌は、まれに菌血症を起こす特徴があり、その進入門戸は本菌が生息する回盲部と考えられ、非外傷性の転移性ガス壊疽の報告もあります。
基礎疾患に糖尿病がある場合、一説には高血糖が感染組織内で菌の発酵に充分な炭化水素を供給すると言われています。糖尿病以外の発症に関与する基礎疾患には、悪性腫瘍(腹部、血液疾患に多い)があります。
C. septicum菌血症の死亡率は極めて高く、初期段階での外科的処置と適切な抗菌薬(ペニシリンG)が重要とされています。
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