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スケドスポリウム症(シュードアレシェリア症)
 「スケドスポリウム症」はScedosporium apiospermum (無性世代の菌名、臨床分離株のほとんどは無性世代) による糸状真菌感染症ですが、有性世代の場合は Pseudallescheria boydii (有性世代の菌名)と呼ばれることもあります。 主な感染症は深部皮膚真菌症ですが、免疫抑制剤、抗癌剤などの使用による免疫能低下患者に肺炎、角膜炎、髄膜炎、脳膿瘍、播種性全身感染症を起こす例が近年増加し、注意が必要です。
 有効な抗真菌剤として、ミコナゾール(MIC分布≦0.06〜0.5μg/ml、n=27)、ボリコナゾール(MIC分布≦0.03〜0.5μg/ml、n=27)の治療成功例が報告されています(アムホテリシンB、ミカファンギンは無効)。
 本症の確定診断に分離同定検査は必須ですが、深在性真菌症診断マーカーのβ-D-グルカンは本症で上昇するため有用です。
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