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疫学研究 −肺炎原因菌の基礎データベースの構築− についてのお願い |
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山口大学医学部附属病院にて細菌検査を受けられる患者様 各位 |
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研究責任者山口大学医学部附属病院検査部
日野田裕治 |
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平成19年4月から山口大学病院では、入院または外来加療を受けられた患者様の気管支洗浄液、気管支肺胞洗浄液および喀痰から、感染原因菌の遺伝子を試験管内で調べる疫学研究を行っています。
わが国では肺炎に罹患する方が、年間640万人に達します。肺炎の治療方針を決定する検査法として、気道分泌物などの検体を顕微鏡で観察し原因微生物の存在を確認する塗抹検査法や、培地といわれる成分に微生物を発育させ菌体を確認する培養検査法、血液中に存在する抗原や抗体の検出を行う免疫学的検査があります。しかし、塗抹検査は迅速ですが正確性に欠き、培養検査では数日〜1週間もの日数を要することから、治療方針の決定に利用されるべき検査データが治療の終了後に得られるという問題が生じております。このため迅速で正確な検査法を確立することが急務となっています。
このような考えから感染防御細胞(肺胞マクロファージ)を採取し、肺炎病巣で増加している細菌だけを迅速で正確に検出する手法を研究開発し、医療の質的向上に役立てたいと考えております。
この研究内容については学内の倫理委員会において承認されておりますし、これらの研究結果を他の目的に使用することはありません。検出された細菌および細菌遺伝子は研究期間中のみ山口大学病院検査部微生物検査室で厳重に保管されますが、研究終了と同時に全て破棄されます。
研究結果につきましては、学会、論文等を通じて公表いたしますが、発表内容は得られた細菌名及び細菌遺伝子データのみですので、個々の検体に関する情報が第3者に知られることは決してありません。
研究に使用される試薬は研究費から支給されるため、この研究に関する患者様のご負担は全くありません。従いまして、研究の結果やその解釈に影響するような「利益の衝突」や知的財産権に関る問題が生ずる可能性もありません。
もし何らかのご事情で、ご自身の体内から分離された細菌を、このような研究に供することが不都合な方がいらっしゃいましたら、下記までご連絡ください。ご本人のご意思と確認できましたら、即刻、分離された細菌を破棄させていただき、その旨ご連絡申し上げます。なお、このようなご連絡をいただいても、何ら診療上の不利益を被ることはないことを申し添えます。
(連絡先:ファックス:0836-22-2584 E−メール:jnaka@yamaguchi-u.ac.jp ) |
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