CCP2回サテライトセミナーの開催報告

     [ 2回サテライトセミナー ]

1. 目的 『バイオ新領域を拓く熱帯性環境微生物の国際研究拠点形成事業』の事業内容の紹介および共同研究環境等の把握

2. 開催期間  平成271112日(木)~13日(金)

3.開 催 地   日本、博多

4.概    要
*全参加者75名(日本国内43名(学生9名)、海外32名(学生9名))
*基調講演2題、招待講演1題、口頭発表15題、ポスター発表19
*シンポジウムでは山口大学の富本幾文国際担当副学長補佐と九州大学の平松和昭農学研究院長、そして日本学術振興会国際事業部の笹川綾香課長からの挨拶に引き続き、園元謙二博士(九州大学)とDr. Constantinos Theodoropoulos(マンチェスター大学)による基調講演と拠点事業参加研究者による個別の研究発表があり、それぞれの研究内容に対する熱心な議論が展開されました。そして、来年度タイで開催されるジョイントセミナーに向けた展望がコーディネーターである山田教授より述べられました。

*今後も毎年開催を予定しています。開催地は、事業参加国(日本、タイ、ドイツ、ベトナム、インドネシア、ラオス)のうち、その年ジョイントセミナーを開催しない国とします。

  ← 基調講演と会場の様子Macintosh HD:Users:kousaka_tomoyuki:Desktop:2nd-Satelite:Prof.Sonomoto01.pngMacintosh HD:Users:kousaka_tomoyuki:Desktop:2nd-Satelite:Room01_12.png

[今後の展望]
 今年度を含めた5年間のプログラム期間中、国際研究拠点形成に向けて、各小課題グループで研究交流が継続的に行われ、来年はサテライトセミナーを日本でまた、再来年にはジョイントセミナーをタイで開催の予定です。更には、参加各国におかれたコーディネーター間での綿密な打ち合わせにより、更なる研究交流の促進が図られることになっており、山口大学を中心とした「熱帯性環境微生物」の国際的な拠点が形成されていくことが期待されます。

~ バイオ新領域を拓く熱帯性環境微生物の国際研究拠点形成事業 ~

【取組概要】
 山口大学は、拠点大学交流事業(平成10-19 年度)やアジア研究教育拠点事業(平成20-24 年度)において熱帯性環境微生物資源(遺伝資源)に関する国際共同研究を実施し、「耐熱性微生物」の潜在能力開発や次世代型省エネ「高温発酵技術」の基盤技術構築など多くの先導的研究成果を挙げてきた。本事業では、従来の日-タイの拠点大学に、欧州やASEAN 諸国の4 拠点大学と1 協力大学を加え、ゲノム解析を主体とした基礎微生物学及び生態学研究から技術開発研究までに亘る、さらに若手研究者の実践的教育をも含めた、「熱帯性環境微生物」を対象とする世界水準の先端研究拠点を目指す。
 「微生物資源の探索や利用」等の継続課題に加えて、「複合微生物」や「微生物-植物または微生物-動物」相互作用を利用する農業生産系や物質生産系への展開、さらにはエネルギー生産や環境保全に係る「バイオマス-微生物」相互作用などを、高速ゲノム解析技術等を駆使して展開する。このような熱帯性環境微生物の基礎から応用に亘る研究は、その「耐熱性微生物」の学術的位置付けや耐熱機構の解析、「高温発酵技術」の基礎研究や実証試験などを通じて、新たなバイオ研究開発領域を拓く先端的研究と位置づけられる。また、開発される技術は、エネルギー、環境、医療・衛生や食料等の問題解決に活用され、新規産業創成にも繋がると期待される。同時に、若手研究者の育成や先端的解析技術の普及を進め、ASEAN 諸国の研究力の底上げと国際ネットワーク構築を推進する。本事業を将来を見据えて発展させ、熱帯環境微生物資源の潜在能力について基礎・応用研究を世界に先駆けて推進する「熱帯性環境微生物の国際研究拠点」の形成を目指す。

【参画者】
      日本側拠点機関:山口大学
      日本側研究協力機関:北海道大学,東京大学,慶應義塾大学,名古屋大学,神戸大学,広島大学,九州大学ほか26機関

      交流相手国:<タイ> カセサート大学(拠点機関)ほか28機関
             <ドイツ> ベルリンボイト工科大学(拠点機関) 
             <ベトナム> カントー大学(拠点機関)ほか7機関
              <インドネシア> ブラビジャヤ大学(拠点機関)ほか7機関
             <ラオス> ラオス国立大学(拠点機関)