単結晶自動回折装置
理学電機工業株式会社;AFC-5R
Automatic Four Circle Crystal X-ray Diffractometer
Rigaku Corporation; AFC-5R

 結晶は原子・分子が3次元の周期的配列したものであり,その配列を決定することを結晶構造解析という.結晶構造解析に最も多く使用されるのがX線の回折現象を利用したものである.結晶に一定波長のX線ビームを入射すると,結晶格子面とその面間隔により決まった条件(ブラッグ条件)の時回折が起こり,その回折角の位置や強度は結晶構造に特有で,一つの結晶の数千個以上の回折データから結晶内の原子の3次元的配置が求められる.
 本装置は回転対陰極の強力X線発生装置とコンピュータ制御の4軸型回折計部とからなり,X線回折強度の自動測定により結晶構造解析用のけーたおよびX線散漫散乱のデータを収集し,コンピュータ部を更新しデータ収集の能力が大幅に改善された.



 4軸というのは回転軸が4つあることを示す.3つは結晶の回転に,もう一つは計数管に関係している. 計数管は赤道面上を回転する(2θ).ある反射の強度を観測するときは,まず計数管をBragg角(2θ)のところへもっていき,その後,結晶を回転したときに散乱ベクトルが入射X線と回折X線方向に対し適当な位置にくるようにφ,χ,ω軸を中心に結晶を回転させる.

   4軸型回折計の原理


装置の構成

マシンタイム状況