◇装置利用の手引き◇

自動X線回折装置

1.装置の概要
(1)機種 理学電気工業株式会社製 RINT-2500V
(2)X線発生部  連続定格出力 18kW
   定格電圧   20〜60kV
   定格電流   10〜300mA
   制御方式   インバータ制御
   ターゲット  Cu
   2θ測角範囲 -10〜145°
(3)ゴニオメータ部
   縦型ゴニオメータ
   測定範囲    -10〜145°(2θ)
   最小ステップ幅 0.002°(2θ/θ)
   スリット    自動交換スリット
   ゴニオ半径   185mm
   単色化     自動モノクロメータ(結晶湾曲グラファイト)
(4)コンピュータ部
   HP社製ワークステーション
   メインメモリ  64MB
   ハードディスク 2GB
   OS Unix・X-Window・OSF/Motif

2.装置の原理
 電子線を回転している陰極に,スポットサイズで照射することにより強力なX線をはっせいさせる.そのX線をサンプルに照射することにより,物質特有の回折現象が起こり,その回折線の回折角度をブラッグの公式を用い,θ-2θスキャンすることにより,容易に定性作業を行うことができる.

3.試料
 一般的に粒度の粗い試料を測定する場合,約10μmφ程度に粉砕します.測定に必要な試料の量は,表1のアルミ試料板の場合に約1gです.また粉末,線状,板状,塊状の測定もできます.
 試料板は試料の状態,量等を考慮し表1を参考に利用します.

表1.試料板の種類
アルミ試料板 細粒で多量試料
ガラス試料板 細粒で少量試料
粒の粗い試料を固定溶液を使用し充填する場合
ブロック試料板 ブロック状試料
無反射試料板 微量試料

4.利用に際しての注意
 はじめて自動X線回折装置を利用する場合は,機器分析センターへ利用登録申請書を提出し,運用責任者あるいは,センター技官の指導を受けて下さい.基本的には随時測定できますが,試料数が多い場合や,長時間利用する場合は,運用責任者または,機器分析センター事務室へ利用予約をしてから測定して下さい.その他,特殊な試料の測定を希望される際もう,運用責任者または,機器分析センター事務室へご相談下さい.

5.利用申込み窓口
  飯石 一明 (運用責任者,内線5742,E-mail:iishi@po.cc.yamaguchi-u.ac.jp)
  機器分析センター事務室 (内線5773,E-mail:morifuku@po.cc.yamaguchi-u.ac.jp)