2015年度 数楽工作倶楽部 第2回

菱形30面体編み



以前に製作した「菱形30面体編み」に、新メンバーで再チャレンジしました。今回は「誰でも」製作できるように、少し部品に工夫を加えてみました。


今回製作した菱形30面体(rhombic triacontahedron)は、二十・十二面体の双対多面体です。双対多面体とは、多面体の面と頂点を入れ替えてできる立体です。(正十二面体と正二十面体の双対に関しては、このページも参考にしてみて下さい。)


数学的な考察は後回しにして、とりあえず作ってみましょう。
型紙をダウンロードし、定規とカッターナイフ、部品同士を仮留めするためのダブルクリップを準備しておきます。

1.型紙を適当な紙に印刷する

プリンターで型紙を印刷する。(実際に使用するのは左半分だけです。)
今回は、A4サイズの少し厚めの紙(100円ショップの「模造紙」)を使用しています。今回のサイズだと、この位の厚さの紙がちょうど良いようです。

2.折り筋をつける

「横線」が折り目になります。写真のようなヘラや、書けないボールペンの先なのを使ってしっかり折り筋をつけておきましょう。

3.部品を切り取ってひっくり返す

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左側の部品のみを切り取り、切り取る前の順番通りに並べます。
並べた部品は、一本ごとにその場で「寝返りをうつ」ようにひっくり返します。

4.裏面に番号を書き込む

裏返した部品に、印刷した右側と「同じ位置」に「同じ番号」を書き写します。数字を書き込む場所(菱型のどの部分か)に注意してください。

5.部品に折り目を入れる

印刷面が「山」になるように折り目を入れます。

6.組み立てる

部品の組み立ては、「印刷した番号の菱型の上に、順番どおり、同じ番号が書き込まれたひし形を、番号の位置が一致するように重ねてゆく」だけです。

6.1.「1-1」〜「1-5」の組み立て

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印刷した表面の「1-1」の菱型の上に、裏面に「1-1」と書き込んだ菱型を、番号の位置が重なるようにのせてダブルクリップで仮留めします。この操作を、「1-1」から「1-4」まで繰り返します。

最後の「1-5」同士を重ねると、写真のように「1-1」から「1-5」の菱型が凸型を構成します。

6.2.「2-1」〜「2-5」の組み立て

 

左の写真のように表に見えている「2-1」の菱型を、右の写真のように裏面に「2-1」が書かれた菱型と入れ替えます。適当にクリップを緩めながら慎重に作業します。「1-1」〜「1-5」の組み立て方によっては、すでにこの工程が完了している可能性もあります。

「2-2」〜「2-5」に対しても同様の操作を行います。

6.3.「3-1」〜「3-12」の組み立て

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裏面に「3-1」と書き込んだ菱型は、左の写真の「3-1」の右側にあります。一方、印刷された「3-1」は、使っていなかった残りの部品に印刷されており、その隣の菱型には「3-2」と書き込まれています。これらが互いに重なるように組むと、右側の写真のようになります。

同様にして、最初に組んだ5本の部品に編み込むように「3-3」〜「3-12」を組んでゆきます。ここで、「3-10」〜「3-12」が重なる順番に注意してください。この工程が済むと、もうクリップでの固定は必要ありません。

6.4.「4-1」〜「4-5」・「5-1」〜「5-5」の組み立て

重なった部品同士の順序を適当に入れ替えながら、「4-1」〜「4-5」と「5-1」〜「5-5」を組んでゆきます。(写真は、この工程完了後のものです。)奥にもぐりこんでしまっている場合があるので、ピンセットなどを使うと楽に作業できます。

6.5.「6-1」〜「6-5」・「7-1」〜「7-5」の組み立て

 

前工程終了後の写真左から、「6-1」〜「6-6」の順番を修正して写真右の形にします。

  

「7-1」〜「7-5」は表面のみにあります。「7-1」を、写真左から写真中央のように、隙間に差し込んでやります。「7-2」〜「7-5」も同様にして差し込んでゆくと写真右のようになります。
最後に形を整えると下の写真のようになり、他の部分に比べてそれほど目立たなくなります。

完成!!


今回作った菱型30面体は、実は6本の紙バンドで作ったボールと同じ構造をしていることがわかります。

上の写真から、帯の交差した部分が菱型になっていることがわかります。この帯をどんどん太くして、隙間の部分がなくなるようにしたものが、実は今回製作した菱型30面体です。上のボールの隙間の構造は、20個の正三角形と12個の正五角形でできた二十・十二面体の「面」の構造と考えることができ、この隙間を限りなく小さくして点にしたものが、菱型30面体の頂点の部分に対応します。

このような事実を意識しながら、今回の菱型30面体を組み立ててみると、前回の紙バンドで編んだボールと「同一の構造」であることが改めて実感できるのではないかと思います。


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