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■ 混声合唱団 チーフコンダクター 農学部3年 岩崎芳彦君
       −歌うことは訴えること−
  前回の弘中由香里さんからのご紹介、今回のインタビューは農学部3年の岩崎君です。彼は現在、文化会混声合唱団においてチーフコンダクター(首席指揮者)として活躍しています。夏に行われた中国大会ではメンバーを全国大会へあと一歩のところまで導きました。
現在は、12月11日に行われる定期演奏会に力を注いでいます。この演奏会は彼がステージ上で指揮をする最後の舞台であり、3年間の集大成です。定期演奏会に全力を注いでいる彼にインタビューしました。
Q:岩崎君が混声合唱団に入ったきっかけは?
 高校生の時に学校の混声合唱団に所属していたのですが、実は大学ではもうやるまいと思っていました。
けれど、大学1年の4月、入学式が終わって帰ろうとしていると、外でのたくさんのサークルによる勧誘活動が賑やかな中で、混声合唱団が歌っていたのが聞こえてきました。そこになんとなく行ってみたんです。1年生が入学式当日に自ら混声合唱団のところにやってくるのは珍しいらしく、とても歓迎され、僕のために1曲歌ってくれました。とても感動して、それがきっかけとなり数日後の茶話会や練習にも参加し、入部しました。


<入学式後の風景
沿道で各サークルが勧誘を行う >
Q:岩崎君がチーフコンダクター(指揮者)になったきっかけは何ですか?
 山大混声合唱団では、毎年10月ごろに1年生から1人指揮者の候補を選出します。僕が1年生の時には自分から立候補したのですが、そのきっかけは、当時の指揮者の先輩への憧れがあったからです。自分なりの曲作りをする先輩はとてもかっこよく見え、僕も自分なりに作り上げてみたいと思うようになりました。「自分なりの曲」とは言え、もちろん、楽譜には忠実に歌います。しかし楽譜には書かれていないその曲の解釈や歌い回しなど、
その奥底にあるものの解釈は人によって違ってきます。ですので、同じ曲でも指揮者が違えば違った歌になります。僕も自分なりの解釈で曲を作ってみたい!そう思って指揮者になりました。

Q:混声合唱の発声には特別な方法があるのですか?
 基本となる発声方法は腹式呼吸という呼吸法で行います。寝て息をしてみると分かりやすいのですが、横になって息をすると、肩が上がったり、胸が膨らんだりせずに、おなかが膨らみます。これが腹式呼吸です。通常の呼吸は、肺の上部のみで呼吸する感じで胸が膨らみます。腹式呼吸は肺の奥の方まで息を入れることにより、横隔膜が押し下げられ、肺をフル活用して呼吸します。車で例えるなら、息は燃料。腹式呼吸で取り込んだ息
(燃料)が多ければ多いほどたくさん歌える(車はたくさん走れる)んです。声を長く一定に保ったり、声の大きさの調節もできるようになります。
腹筋もある程度は必要となりますので、練習前に筋トレをしたり、走ったりしています。
<混声合唱団練習風景
週3回、本格的な練習が行われている >

Q:岩崎君が「チーフコンダクターをやってよかったな〜」と思うことを聞かせてください
<練習場にはトロフィーが飾ってある
これは、今年の県大会銀賞のトロフィー >
 自分も含め、みんなが納得できる演奏が出来たとき、チーフコンダクター(指揮者)をやってよかったなーと思います。今年の夏の県大会では、指揮をする自分が緊張していたせいもあって、みんなを上手く乗せてあげることができず、結果は銀賞止まりでした。本当ならば金賞を獲得し、勢いをつけて中国大会へ出場したかったのですが、銀賞での出場となり、みんなとても悔しい思いをしました。県大会から中国大会までの約1ヶ月弱は、本当に内容の濃い練習をし、みんな必死で頑張りました。
迎えた中国大会では練習の成果を出し切って、納得の出来る演奏ができました。結果は僅差で鳥取大学に及ばず2位に終わり、もちろんみんな悔しい思いはありましたが、表情は晴れ晴れしていました。
順位の良し悪しはあっても、みんなが一つになって力を合わせていい演奏が出来たときは、自分が指揮であることの喜びや充実感を味わうことが出来ます。
Q:チーフコンダクターをやって大変に思うことはありますか?
 髪の毛が抜けたことですかね〜(笑)冗談はさておき、指揮者の先輩によく、「ビジョンを持て」と言われました。
みんなにどう歌って欲しいのか、どんな曲にしたいのかそういったビジョンが必要です。けれど、自分の中に理想の曲のイメージが湧いてこないときがあるんです。そのスランプに陥ったときは指揮者であることの大変さを痛感します。それを今年の中国大会前に経験しました。楽譜を見たり、みんなに歌ってもらったりしてもなかなかイメージが湧いてこずに、行き詰まりました。
それでも日々練習は行われ、いろんなことを試してみましたが、自分の中で納得がいかない日が続きました。
どうにか中国大会には間に合ったのですが、あの時は苦しかったですね。
<悩むときはきっとこんな感じ?>
 逆にビジョンはあっても、みんなに上手く伝えられないこともあります。言葉だけで「ここはこんな風に歌って。」と言っても、伝えきれないので、指揮に表したり、身振りや手振り、顔の表情、いろんな方法で伝えます。みんなにも身振りや手振りで表現してもらったりもします。
Q:岩崎君の思う、合唱の良さを教えてください。
 みんなの気持ちが一つになることですね。上手い下手は関係なしに一緒に歌うことはとても気持ちいいことです。合唱している時はいろんな意味で自由になれるし、みんなとひとつになれます。
  僕が高校1年生の時に出場したコンクールの時の話なのですが、コンクール終了後、結果の公表待ちの時間を使って、出場校で歌合戦をしたんです。ある高校が座席を立って歌い始め、終わったら別の高校の名前を挙げてその高校が歌う。そうするうち、誰かが、「この場にいる全学校のみんなで『大地讃頌』を歌いませんか?」と提案しました。会場にいたみんなで一斉に大合唱が始まりました。見知らぬ人、顔も性格も、思いも、みんな違う者同士だけど、あの時、歌でつながる一体感を感じました。あの感動は決して忘れられません。
だからやっぱり僕は合唱が好きなんですよね。
Q:今回の定期演奏会のみどころは?
 どの曲もみなさんにおすすめしたいのですが、第4ステージの「そのひとがうたうとき」は、歌詞が簡単なようで難しいんです。人と人との気持ちの融合や、平和や愛を総合した歌です。団員が歌詞をかみくだいて、自分の中で表現し、歌に表し、もっともっと歌を感じて歌うように頑張っています。そこを是非聞いて欲しいですね。
  若い僕たちの表現したいものを是非見てもらいたいです。歌は自分の気持ちを伝えるもの。歌うことは訴えることなのです。学生の等身大の表現を是非みなさん聞きに来てください。

■ 演奏会情報! ■


山口大学混声合唱団の第32回定期演奏会が行われます

  日時:平成16年12月11日(土)
      17:30開場 18:00開演
  場所:山口県教育会館
  入場料:前売り350円 当日400円 (中学生以下無料)


ステージは4部構成!
I   混声合唱曲集「地平線のかなたへ」
作詩・谷川俊太郎 作曲・木下牧子
II   無伴奏混声合唱による日本名曲集「ノスタルジア」
編曲・信長貴富
III   企画ステージ「家族の絆〜やさしさに包まれて〜」
IV  混声合唱曲集「そのひとがうたうとき」
作詩・谷川俊太郎 作曲・松下 耕

是非、素敵なハーモニーを聞きにきてください!