婦人科疾患に対する腹腔鏡下手術と当科の実績について

腹腔鏡下手術

腹腔鏡下手術とは、お腹に小さな穴を数カ所にあけ、そこから腹腔鏡(お腹の中を観察するための内視鏡)と鉗子(お腹の中で操作するための器具)を入れ、TVモニターをみながら行う手術です。腹腔鏡下手術の利点は、開腹手術と比べて低侵襲であるため術後の痛みが少なく回復が早く、入院期間の短縮や早期社会復帰・家庭復帰が可能となることです。



腹腔鏡下手術の適応と術式

子宮筋腫、卵巣腫瘍、子宮内膜症、子宮腺筋症などの良性疾患のほとんどが腹腔鏡下手術の適応となります。良性疾患であっても、状態によっては腹腔鏡下手術ができないこともあるので、外来での診察や検査により手術可能かどうかを検討します。悪性腫瘍では、現在初期子宮体がんに対する手術のみが保険診療として腹腔鏡下手術を行うことが可能で、この手術を実施できるのは、一定の基準を満たす施設に限られています。当院はこの基準を満たしており、2018年3月より開始し、37例の手術を行っております。(2020年3月現在)
また、当科では2019年度に176件の腹腔鏡下手術を実施しております(術式の内訳については診療実績をご参照ください)。

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技術認定医について

腹腔鏡下手術は、開腹手術と比べて手術難易度が高くなります。このため日本産科婦人科内視鏡学会が、安全に腹腔鏡下手術を行うことができる医師を「技術認定医」として認定しています。当科では、技術認定医(腹腔鏡)が2名在籍しており、中心となって腹腔鏡下手術を行っています。



腹腔鏡下手術を希望される場合の外来受診について

火曜日の初診外来(竹谷講師)をご予約ください。