第73回西日本脊椎研究会 抄録 (脊椎外傷(胸・腰・仙椎)) |
6.胸腰椎損傷に対する後方固定術の成績
琉球大学 整形外科 〇我謝猛次(がじゃたけつぐ)、野原博和、黒島 聡、根間直人、金谷文則 中部徳洲会病院 仲村 一郎 【目的】2004年以降、骨粗鬆症合併を除く胸腰椎損傷の全例に対して後方固定術を行った。手術成績を報告する。 |
7.シートベルト外傷による腸管損傷を伴った第2腰椎Chance型骨折の一例
大分整形外科病院*、別府自衛隊病院** ○中山美数(なかやまよしかず)*、大田秀樹*、松本佳之*、 酒井 翼*、巽 政人**、木田浩隆*、竹光義治*
【目的】Chance型骨折の受傷機転に関しては依然不明瞭な点が多い。また、内臓器損傷を伴うChance型骨折の報告もまれである。今回、シートベルト外傷による腸管穿孔を伴ったL2 Chance型骨折の治療を経験したので報告する。 |
8.胸腰椎破裂骨折に対する椎体形成術による前方支柱再建を併用した後方short fusionの成績
幡多けんみん病院 ○井上真輔(いのうえしんすけ)、木田和伸、武村泰司、秋山義人、小松 誠 今回我々は、外傷性胸腰椎破裂骨折に対して、リン酸カルシウム骨ペースト(以下CPC)を用いた椎体形成術を併用して、後方かshort segmental fusionで治療したので報告する。症例は外傷性胸腰椎破裂骨折の13例で、年齢は平均48歳、経過観察期間は平均304日である。 AO分類で不全破裂骨折が3例、破裂一分割骨折が1例、 10例が完全破裂骨折(A3.3)であった。手術は後方からschantz screwで庄潰した椎体を整復し、経椎弓根的に椎体内を掻爬した後CPCを充填した。罹患椎体の上下終板のなす角を椎体楔状率、罹患上下椎体の終板がなす角を局所後弯角、罹患椎体の椎体前線の高さを上下の椎体前縁の高さの平均で除した椎体前縁高比として、術前、術後1週、術後3ケ月、最終経過観察時に計測した。椎体楔状率は術前平均26.3°が最終経過観察時10.2°、局所後弯角は術前平均15.1°が最終経過観察時6.1°、椎体前縁高比は術前平均51.3%が最終経過観察時89.8%と良好な整復位を保持できていた。従来は前方除圧固定術や後方long fusionを要したAO分類A3.3骨折のような不安定な胸腰椎破裂骨折に対しても、CPCを用いた椎体形成術でanterior column supportを再建すれば、後方short segment fusionにより良好な整復位を保持することができると考える。 |
9.仙骨骨折の手術治療 山口大学整形外科 ○小笠博義(おがさひろよし)、鈴木秀典、田口敏彦 脊椎損傷の中で、仙骨骨折は骨盤輪の破綻を意味し、後方不安定性要素のため手術適応となることが多いが、適切な時期に手術困難なことも多い。当科での仙骨骨折の手術治療について検討し、今後の治療指針について考察する。 |
10.脊椎固定システムを用いた仙骨骨折の治療経験 神戸赤十字病院整形外科 ○水野正一郎(みずのしょういちろう)、伊藤康夫、戸田一潔、越宗幸一郎、森田卓也
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11.腰仙椎骨折に対する経皮的Galveston法による治療経験 神戸赤十字病院 整形外科 ○越宗幸一郎(こしむねこういちろう)、伊藤康夫、森田卓也、水野正一郎 【目的】骨盤輪骨折の後方成分が破綻するTile分類のtypeCは最も不安定性が高度で,確実な整復固定は困難なことが多い。Galveston絵は腰仙部の最も強固な固定術式の一つであるが,本疾患に対しては,腰仙部軟部組織損傷に起因する創感染が大きな問題となる。我々は腰仙椎不安定損傷に対し強固な整復固定と低侵襲を目的に経皮的Galveston法を行ったのでその経験を報告する。 |