第31回企画展
山大にある遺跡公園
山口大学吉田キャンパスには、「遺跡保存地区」が2ヶ所に存在します。みんな知ってたかな?
1ヶ所は教育学部校舎とグラウンドの間にある「遺跡保存公園」。この場所からは、弥生時代から古墳時代にかけての集落跡(竪穴住居跡等)が発見されており、現在は建物跡の位置と構造が学習できるよう、カラータイルで表示しています。
もう1ヶ所は大学会館南の芝生公園。小高い丘から南の桜並木にかけての地面の下からは、古墳時代の住居跡や弥生時代の貯蔵穴などが発見されています。
失われるはずのもの
わが国では、遺跡の調査原因の大多数は土地の開発工事に伴うものです。当館が本学キャンパス内で実施する調査もしかり。
遺跡の調査では、出土する土器や石器などの遺物は大切に持ち帰り、調査研究の後に収蔵・展示されます。つまり、資料が後世に引き継がれるのです。一方で、土地自体に刻まれた歴史、住居跡や井戸跡などの遺構は調査後に破壊されてしまいます。つまり、記録上でしか後世に引き継ぐことができません。
しかしながら、幸運にも破壊を免れ、現地に保存された遺跡も少数ではありますが存在しています。
幸運を活用しない手はない!
今回の企画は、そのものズバリ「遺跡に行こう!」です。展示では、山口市内に現地保存されている朝田墳墓群・大内氏館跡・天神山古墳群・丸山遺跡、そして吉田キャンパスが所在する吉田遺跡から出土した貴重な考古資料を公開し、遺跡地の現状、遺跡公園までのルートを詳しく解説します。
遺跡公園の設立過程、そして現状の活用状況を見たとき、私たちが大切にしなくてはならないものも見えてくるはず。そして何より、遺跡地に立たなければ分からないことが必ずある!
本学の学生諸君、そして地域のお父さんお母さん。今回の展示に是非足をお運びいただき、「遺跡公園」の存在意義を考え下さい!
開催要項
【 主 催 】山口大学埋蔵文化財資料館
【 会 場 】山口大学埋蔵文化財資料館展示室
【開催期間】平成23年6月27日(月)〜平成23年10月7日(金)
【 休 館 日 】土・日・祝日・8月12日〜16日
【開館時間】午前9時〜午後5時
【 入 館 料】言うまでもなく無料!
|