『ロービジョンフォーラム In 新山口 2024』を終えて
W先生
去る12月15日日曜に山口市のKDDI維新ホールにて、視覚障がい者支援の市民イベント『ロービジョンフォーラム In 新山口 2024』を開催しました。当日は雪が心配される寒さでしたがお天気に恵まれ、交通の便も良かったこともあってか、過去最大の189名の方々にご来場頂くことができました。
当教室からは医師や視能訓練士がボランティアスタッフとして参加し、私も運営として携わらせて頂きました。これまで同様のイベントを県内で5回開催してきましたが、会を重ねるごとに内容も充実し、会場前から受付には長蛇の列ができるほどの盛況ぶりでした。今回、講演の講師としてご参加頂いた方からも「東京や大阪でもこのようなイベントに参加したことはありますが、山口県は当事者の方もスタッフも熱気がすごいですね」とお褒めの言葉を頂いたほどでした。福祉機器展には17の業者がブースを構え、訪れた方々は製品を手に取り熱心に説明に耳を傾けていました。山口県盲人福祉協会では白杖を用いた歩行体験、また受付横では日本盲導犬協会の盲導犬体験があり、今まで興味はあったけれど接する機会がなかったという方々が実際に会場の廊下で白杖や盲導犬での歩行を体験されました。当日の目玉企画である2つの講演会では、視覚障がいを持ちながらもYouTuberとして、あるいは競泳もできる公務員として活躍されているお二方から生の体験談を聴講することができ、会場は満席で終了後も活発な質疑応答が行われていました。その他にも、視覚障がい教育センターや福岡視力障害センターによる各種相談や、社労士による障害年金相談、スマホの使い方相談、障がい者スポーツなどのコーナーもあり、心豊かに暮らすための様々な情報提供ができたのではないかと思います。
イベントを主催するたびに感じるのは、当事者の方やご家族など支援者の方々の熱量がとにかくすごいということで、支援する私たちも元気をもらっているように思います。これからもこのようなイベント等を通じて、山口県の視覚障がい者の方々に活力をお届けできればと考えておりますので、今後とも温かいご支援をよろしくお願いいたします。
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【教室員の目】イベント開催のお知らせ | 山口大学医学部眼科