シカの動向は月に1回だけの調査では分からない。せっかくの夏休みなので、泊まりがけで調査をすることになりました。大学は9月も夏休み期間だけれど、今年は哺乳類学会が山口大学で開催ということで、大がかりな調査は9月には不可能なのです。
キャンプも検討しましたが、費用を計算した結果、今回も例によって(といっても何年ぶりかで)広島大学の施設で宿泊させていただきました。
私をいれて総勢7名。これだけいると3チームぐらいに分かれて、分担できるのです。
2日目は(控えめに写っていますが)澤野さんが合流してくれました。彼女が院生の時代にやったのと同じルートでセンサスをしたかった田坂さんには大助かりです。
しかも大量のハム・ソーセージの差し入れまでしていただいて。
ありがとうございました。とっても美味しかったですよ。
3日目は広島県環境保健協会の井原さんのグループが合流。今年度はまだ廿日市市から委託を受けていませんが、いずれそうなるので、夏場のシカたちも見ておきたいということで、いっしょに見て回ることになりました。
とくに夜の調査で女性2人のペアは事件に巻き込まれるのが怖かったため、井原さんが参加してくださって助かりました。(最後の晩の調査では、私がダウン寸前で役に立たず、宿泊所と調査地を往復する際の運転手しかできなかったのです。)
最終日は雨。3泊を計画したのは、どうせ雨が1日ぐらいは降るだろうから、そのぐらいの日程が必要になると予測してのこと。最初の3日間が天気に恵まれたのは計算外。こうなると雨の日のシカの行動も見てみたいと欲が出るもの。その期待に応えるかたちでの雨でしたから、何から何まで期待通りに運んだ今回の調査でした。

しかも連日同じ場所を行ったり来たりしているものだから、当然目立ちます。それで島の住民の方々から何度も声をかけられました。廿日市市のシカ管理に対するやり方をどう考えているのか、もちろん何の不満も持っていない人は声をかけてこないのでしょうが、少なくとも島の方全員が給餌禁止に賛成ではないことが分かり、そしてその理由も人により微妙に異なることが明らかになりました。そんな中でこれからもお付き合いできそうな方々とも出会えたのは大きな収穫でした。

みんな、へとへとに疲れたはずですけどね。でもいい思い出にはなったと思うんですよ。