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ものづくり創成センター長 挨拶


ものづくり創成センター
センター長・教授
古 賀  毅

山口大学工学部附属ものづくり創成センターは、2003年の設置以来、工学部におけるものづくり創成教育の拠点として、創成デザイン工学教育、機械工作を通じた技術支援、3Dプリンタや工作機械の講習会、学生の主体的なものづくり活動の支援などに取り組んできました。2006年には機械工作工房が付設され、学生・教職員が実際に手を動かし、考え、試し、形にするための教育・研究基盤として発展してきました。

近年、ものづくりを取り巻く環境は大きく変化しています。人工知能、センシング、ICT、ロボティクス、デジタルファブリケーション、積層造形などの技術が急速に発展し、ものづくりの対象や方法はますます多様化しています。また、環境問題、少子高齢化、地域産業の変化、国際的な競争と協働など、社会が抱える課題も複雑化しています。これからの工学教育には、与えられた仕様に基づいて製品を作る力だけでなく、社会の中にある課題を見いだし、新たな価値を構想し、それを具体的な形へと結びつける力が求められています。

本センターが重視している創成デザイン工学における「デザイン」とは、単なる設計や意匠に留まるものではありません。社会的意義のある新たな価値を生み出す「ことづくり」と、それを実現する「ものづくり」を一体的に捉える考え方です。学生が自ら課題を発見し、仲間と議論し、試作し、失敗し、改良し、再び挑戦する。そのような実践的な学びを通して、創造性、独創性、問題解決能力、そして社会実装までを見通す力が育まれると考えています。

ものづくり創成センターは、工作機械や実習室を備えた施設であると同時に、学生・教職員・地域の方々が、アイデアを形にし、形にしたものから新たな問いを得るための開かれた実践の場でもあります。ものづくりには、確かな技術と安全への配慮が不可欠ですが、同時に、「面白そうだ」「やってみたい」「試してみよう」という前向きな気持ちも大切です。安全で確かな技術基盤の上に、挑戦する楽しさを感じられる教育環境を整えることが、本センターの重要な役割です。

これからの山口大学工学部において、ものづくり創成センターは、ことづくりとものづくりを結び、地域と世界を視野に入れながら、次代のイノベーションを担う人材を育成する拠点であり続けたいと考えています。学生の皆さんが、自らの手で未来を試作し、社会に新たな価値を提案できるよう、教職員一同、教育・研究・地域連携の各面から支援してまいります。

今後とも、ものづくり創成センターの活動にご理解とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

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