"創生" から" 解明" "制御"、そして "革新的医学"の実現へ
革新的医学の実現を目指し、医療応用に向けた多機能ナノ粒子を
"創生"し、生命現象の可視化やナノ構造体に対する新たな生命現象の
"解明"、さらに多機能ナノ粒子を用いた細胞や分子の
"制御"による新しい治療法の開発、イメージングによる画像診断と治療の一体化(セラノスティクス)のため、当講座で所有する主な装置・設備です。
"創生"
精密電子天秤 (Sartorius, Cubis)
質量を0.000001g 単位まで測れる装置です。極微量の有機シリカナノ粒子の質量変化を測定することで、濃度を決定することができます。
蛍光分光光度計 (日本分光株式会社 (JASCO), FP-8300)
溶液資料の蛍光を測定する装置です。広範囲の波長で励起させ、蛍光強度を測定することができます。
フーリエ変換赤外分光光度計 (日本分光株式会社 (JASCO), FT/IR-4600)
物質に赤外光を照射し、透過または反射した光を測定することで、試料の構造解析や定量を行うことができます。
熱重量測定装置 (HITACHI, STA7200)
一定の速度で加熱・冷却したときの重量変化を測定します。蒸発、分解、酸化、還元、吸着等の重量変化を伴う化学的、物理的変化の測定に使用します。試料の含有成分の定量や、熱分解機構の解析、熱安定性、反応性などの評価に使用します。
動的光散乱測定装置 (Beckman Coulter, DelsaMax PRO)
溶液資料の中に分散している媒質の粒径を測定することができます。水溶液中に分散した有機シリカナノ粒子の粒径を測定に使用します。
誘導結合プラズマ発光分析装置(Agilent Technologies, 5100 ICP-OES)
誘導結合プラズマを励起源として用いた発光分光装置です。ppbからppmレベルの微量な金属の検出することができます。発光の波長は元素によって異なるので、分析したい元素特有の発光を測定することで元素分析が可能です。組織内に含まれる有機シリカの定量に使用します。
マイクロプレートリーダー(Multi-Spectrophotometer, Viento)
マイクロプレート内の溶液資料の吸光度を同時に測定することができます。タンパク質の定量、細胞生存率の測定、一重項酸素の測定など様々なアッセイに応用可能です。
微量蛍光分光光度計 (NanoDrop ND-1000)
極少量(1-2uL)の溶液資料の吸光度を測定することができます。タンパク質の定量、核酸の濃度決定などに使用します。
微量蛍光分光光度計(NanoDrop ND-3300)
極少量(1-2uL)の溶液資料の蛍光強度を測定することができます。蛍光標識したナノ粒子あるいは生体分子(タンパク質、核酸、ペプチドなど)濃度決定に使用します 。
超音波装置 (QSONICA (2台), SONICS VibraCell, TAITEC VP-300)
超音波を発生させ、溶液中に沈殿した媒質を分散させることができます。溶液中における有機シリカナノ粒子の分散や洗浄に使用します。
遠心分離機 (KUBOTA 3700, 3780/ TOMY MX-307)
遠心力を用いて、溶液中に分散した媒質を沈殿させることができます。水溶液中に分散した有機シリカナノ粒子の洗浄や分散溶媒を置換する際に使用します。
"解明"
オールインワン蛍光顕微鏡(KEYENCE CORPORATION, BZ-X810)
細胞や臓器の三次元多蛍光撮影、さらに構造化照明顕微観察により組織内おける細胞の分布や1細胞内における小器官の立体構造と内部構造の高解像観察、さらに解析が可能です。
蛍光顕微鏡 (Nikon, ECLIPSE TE2000-E)
細胞や切片の蛍光観察が可能な顕微鏡です。細胞内や実験動物の組織内に局在した蛍光有機シリカナノ粒子を観察することができます。
倒立実体蛍光顕微鏡 (Nikon, SMZ25)
実験動物の生体レベル、臓器レベルの蛍光観察が可能な顕微鏡です。実験動物の体内における蛍光有機シリカナノ粒子を局在、分布を観察することができます。
倒立顕微鏡 (Nikon, ECLIPSE 80i)
細胞や組織標本の明視野観察や蛍光観察が可能な顕微鏡です。細胞内や実験動物の組織内に局在した蛍光有機シリカナノ粒子を観察することができます。
近赤外観察カメラシステム (Hamamatsu Photonics, pde-neo C10935-20)
生体透過性の高い近赤外光線を検出できます。近赤外蛍光有機シリカナノ粒子を用いて生体蛍光イメージングが可能になります。
フローサイトメーター (BD, FACSCalibur)
キャピラリーを通してフローセル内に入ってくる各々の細胞の蛍光強度を測定する装置です。細胞内に取り込まれるもしくは細胞表面に吸着する蛍光有機シリカナノ粒子を検出することができます。蛍光有機シリカナノ粒子の表面特性による細胞との相互作用の解析に使用します。
オスミウムコーター (meiwa fosis, Neoc-Pro/P) (生体分析実験施設へ移管)
細胞や組織の標本サンプルを真空内でオスミウムで蒸着し、電子顕微鏡で観察します。電子顕微鏡観察により、細胞や組織内における有機シリカナノ粒子の局在を正確かつ精密に観察することができます。
PCR装置 (ASTEC PC816, PC707)
遺伝子増幅装置です。細胞や組織から回収したゲノムDNAから目的の遺伝子を増幅させることができます。あるいは、RNA抽出後cDNAを作製し、増幅させることもできます。
電気泳動装置 (Bio-Rad, PowerPac)
ポリアクリルアミドゲルを使用して、様々な生体資料(DNA, RNA, peptide, protein)を分子量により見分けることができます。
Semi-dry Transfer Cell (Bio-Rad, Trans-Blot SD)
ゲル電気泳動を行なった後、ゲル中のタンパク質をPVDF膜に転写する装置です。有機シリカナノ粒子と相互作用する血清由来のタンパク質や細胞表面受容体などの同定に使用します。
細胞培養室
細胞を扱うクリーンベンチが2台、CO2インキュベーターが3台あります。ヒトやマウス由来のがん細胞もしくはマクロファージを使用し、有機シリカナノ粒子との相互作用を調べます。
"制御"
交流磁場発生装置 (Ambrell, EASY HEAT)
コイルの中で磁場を発生させることができます。酸化鉄含有有機シリカナノ粒子に磁場をかけると発熱させることが可能です。磁場温熱治療に使用します。
レーザー発振装置 (CiviLaser, LSR660NL-1W、CiviLaser, LSR808NL-4W)
660 nmと808 nmのレーザーを発振する半導体レーザーです。660 nmや808 nmで励起可能な光増感剤を担持する有機シリカナノ粒子に照射することで、光線力学療法や光線温熱療法に使用できます。
レーザーパワー測定(COHERENT, FieldMate)
特定の波長を指定し、その波長におけるパワーを測定することが可能です。半導体レーザー測定の際に、照射するレーザーのパワーを決めることができます。
レーザー照射装置 (バイオリサーチセンター, LAD-1)
96 well プレートに630 nmの半導体レーザーを照射する装置です。 630 nmで励起可能な光増感剤を含有する有機シリカナノ粒子の細胞への光線力学療法や光線温熱療法の効果を評価します
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