3.国際美術展の動向分析
3-4. まとめと検討課題
まとめ
1.1989年の大地の魔術師たち展以来、欧米美術界に第3世界の作家への注目が高まった
2.1990年代、アジアのみならず各国が独自の国際美術展を開催するようになった
3.横浜トリエンナーレ2001では、第3世界をも含み込んだグローバルな作家選定が行われた
4.2002年のドクメンタ11はグローバリゼーションの台頭を強く印象づけた
検討課題
1.作家出身地地域ブロックの妥当性の検討
2.ドクメンタ8以前、および他の国際美術展のデータ収集とグラフ化
3.国際美術展開催地と作家構成の偏向の相関関係のマッピングによる視覚化
4.グローバリゼーション、インターナショナリズム、ユニバーサリズムの区別
―多文化主義的国際美術展(ポスト植民地主義)と万国博覧会(帝国主義)との違いの評価5.日本人作家の制作実践レヴェルでのアジア・ブーム(交流と触発的創造)の析出と評価
6.アジア地域における現代美術興隆を準備したインフラ部分の調査(文化政策の変遷、美術学校・美術館の建設、欧米への留学生動向、コレクター、パトロン、メセナ、欧米や日本の介入...etc.)