北九州市立美術館 連続美術講座
講座 現代美術史
様式
美術、文学に関する多様な概念を伴う語で、 それらの概念はすべて、その本来の意味である「文体」から派生している。この言葉はさまざまな芸術現象に用いられ、一つの作品、一人の芸術家、一つのジャンル、一つの時代そのものに特有の表現形式を意味するようになった。その結果、一般的・概括的な意味で、様式は、ある文学的・芸術的伝統、あるいはまた一人の芸術家の個性、特定の文学的・芸術的ジャンルのそれぞれに固有な刻印を与えている思想、規範や慣例に由来する独自な諸性質の総体を意味するものとして使われている。
(『世界美術大事典』 全6巻 小学館 1989-90年 6巻 p.101)