アートは楽しい9 手のわざ 時のわざ


1998年7月4日(土)〜9月27日(日) 見てきた日:8月15日(土)

渋川:ハラミュージアム・アーク

満足度:★★★

中村哲也《レプリカ》中村哲也《レプリカ》
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このこの画像はShino's Barのホームページよりコピーされたものです。

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出品作家

・アイディーブティック  ・今村源

・木村太郎        ・小金沢健人

・中村哲也        ・村上隆

 中村哲也の《レプリカ》(1998年)が印象に残った。大きさが心地よい。迫力もあってキャッチーな作品だと思う。G9で見た《羅王》もよかったし。水戸芸術館のクリテリォムでのトロフィーを使ったインスタレーション(1995年「覇者の証」)の時も「なるほど」と思わされたし、爽快感があった。今後も楽しみな作家。

 今村源のインスタレーション《1998-3 睡眠と覚醒》(1998年)では、斜めにパースをつけられた椅子がよかった。小学校の低学年だった頃お世話になった木製の椅子だ(3年生頃から、鉄パイプを使った椅子に代わったような)。そうしたモノへの記憶を共有しているからこそ、ノスタルジックに鑑賞できるが、反面自分より若い世代には理解不能かも、などとも思う。しかしその世代による記憶の差異と、作品へのアクセス経路の差は、「なんとなく普遍的」な作品がスタンダードな世の中なればこそ、むしろ積極的に評価し、歓迎したい。

 村上隆の《プロジェクト・ココ》(1996年)も注目。エロティシズムが過剰にデフォルメされており、その過剰さは「戦略」と読める。「不健康さと知性の同居」といったものが感じられ、にやりとさせられる。


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