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暑熱ストレス下の繁殖改善のための対策のための総説



暑熱ストレスは、人間に熱中症を起こし、死亡にも至る重要な環境ストレスです。家畜では、ウシ、ブタ、ニワトリなどで問題になり、日本でも、北海道を含めた日本全国の畜産農家で夏場に暑熱ストレスの問題が発生しています。特に2010年には全国各地で深刻なダメージがあり、農林水産省が調査した2010年7月1日~8月15日の畜産の暑熱死亡・廃用被害は、乳用牛が959頭で、前年同期比36.4%増です。このほかにも暑熱死亡・廃用被害は、豚が657頭、同24.7%増、採卵鶏が13万6000羽、同142.9%増、ブロイラーが28万9000羽、同70%増という大きな被害です。

角川教官は、社団法人畜産技術協会の要請を受けて、アメリカに訪問し最新の暑熱ストレスに関する情報を収集しました(詳細はこちら)。その際にフロリダ大学のHansen教授と議論を深めて、総説を執筆しました。このたび、Animal Science Journalから出版されました。フロリダ大学のHansen教授と、九州沖縄農業研究センターの阪谷博士との共著です。


Hiroya KADOKAWA, Miki SAKATANI, Peter J. HANSEN. Perspectives on improvement of reproduction in cattle during heat stress in a future Japan. 2012. Volume 83, Issue 6, pages 439–445. DOI: 10.1111/j.1740-0929.2012.01011.x
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1740-0929.2012.01011.x/abstract

 
 激しい暑熱ストレス症状(流唾やパンティング)を示す乳牛






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