事業概要・目標
山口大学は、拠点大学交流事業(平成10-19年度)やアジア研究教育拠点事業(平成20-24年度)において熱帯性環境微生物資源(遺伝資源)に関する国際共同研究を実施し、「耐熱性微生物」の潜在能力開発や次世代型省エネ「高温発酵技術」の基盤技術構築など多くの先導的研究成果を挙げてきました。本研究拠点形成事業では、従来の日本-タイの拠点大学に、欧州やASEAN諸国の4拠点大学と欧州の1協力大学を加え、ゲノム解析を主体とした基礎微生物学及び生態学研究から技術開発研究までに亘る幅広い共同研究、さらに若手研究者の実践的教育をも含めた、「熱帯性環境微生物」を対象とする世界水準の先端研究拠点を目指しています。
「微生物資源の探索や利用」等の継続課題に加えて、「複合微生物」や「微生物-植物または微生物-動物」相互作用を利用する農業生産系や物質生産系への展開、さらにはエネルギー生産や環境保全に係る「バイオマス-微生物」相互作用などを、高速ゲノム解析技術等を駆使して展開します。このような熱帯性環境微生物の基礎から応用に亘る研究は、その「耐熱性微生物」の学術的位置付けや耐熱機構の解析、「高温発酵技術」の基礎研究や実証試験なども含め、新たなバイオ研究開発領域を拓く先端的研究と位置づけられます。また、開発される技術は、エネルギー、環境、医療・衛生や食料等の問題解決に活用され、新規産業創成にも繋がると期待されます。同時に、本事業は、若手研究者の育成や先端的解析技術の普及を進めることで、ASEAN諸国の研究力の底上げと国際ネットワーク構築を推進いたします。本事業を将来にわたって発展させ、熱帯環境微生物資源の潜在能力について基礎・応用研究を世界に先駆けて推進する「熱帯性環境微生物の国際研究拠点」の形成を目指しています。
研究課題
セミナースケジュール
若手研究者育成