教授挨拶

科長(教授):三島 克章

平成29年11月1日付けで、歯科口腔外科学講座教授を拝命致しました三島克章と申します。皆様方に謹んでご挨拶申し上げます。
当歯科口腔外科学教室は、初代教授山内寿夫先生、二代目教授篠崎文彦先生、三代目教授上山吉哉先生、そして私で四代目となります。先代の先生方が築いてこられた教室を更に発展させるために、臨床、研究、教育のバランスを取りながら教室を運営していきたいと考えております。
臨床面におきましては、口腔外科疾患のメインである口腔癌、顎変形症、口唇口蓋裂を中心に診療体制を整備し、治療成績の向上を目指していくつもりです。このために、各分野に専門医を中心とする専門外来を設け、関連診療科と連携をはかり、標準治療をベースに患者様のQOLの向上を目指した治療体系の確立を目指したいと考えております。とりわけ、口唇口蓋裂治療におきましては、口唇・外鼻形態や哺乳・発音・咀嚼機能等を高いレベルにて改善できるように、新規診断法や新規治療法の開発に取り組み、全国屈指の施設となるように努めて行きたいと考えております。
研究面では、当教室ではかねてより、口腔・顎・顔面の形態と機能の解析法の開発、口腔癌遺伝子異常の解析、抗癌剤による細胞死誘導に関する研究、細胞周期を分子標的とした口腔治療への基礎的検討を柱として取り組んでまいりました。今後は、治療成績の向上を目指し、世界に向けてエビデンスが発信できるように臨床研究を進め行きたいと考えております。また基礎研究におきましても、臨床に役立つような研究テーマを設け、トランスレーショナル・リサーチの領域に力を入れて行きたいと考えております。
教育においては、歯科口腔外科疾患の診断と治療法についてのみならず、口腔内の感染源と全身の関わり、咀嚼や嚥下等の口腔機能の維持・改善が健康寿命延伸へ繋がる点についても講義やポリクリ実習を通じて教育していくつもりです。また、歯科医師卒後臨床研修の充実を計り、歯科医師卒後臨床研修医の確保、ならびに研修の質の向上と保証を目指していくつもりです。そして、口腔外科専門医・指導医の育成にも力を入れ、口腔外科界の主導的立場の人材を育成して行きたいと考えております。
今後は教室員一丸となって、教室の発展を目指し、ひいては大学院医学系研究科ならびに医学部附属病院の発展のために全力を尽くしてまいります。皆様方には今後とも、教室運営にご支援賜わりますことと、引き続きご指導、ご鞭撻賜わりますよう宜しくお願い申し上げます。


                                                 山口大学大学院医学系研究科 歯科口腔外科学講座 

                                                                 教授 三島克章