身体の構造を学ぶ解剖学は、医学教育の根幹です。我々の教室は、医学科2年生に対し、以下の実習とそれらに関連する講義を行い、医学教育の確かな基盤を作っています。
肉眼解剖学実習(主に頭頸部と上肢)
骨学実習の全範囲
脳実習の全範囲
組織学実習(皮膚・骨・筋
感覚器・神経)
担当する中でも、肉眼解剖学実習は医学科生にとって特別な経験です。医学科生は、知識を習得するだけでなく、献体という尊いご遺志を通じて、人の身体に触れる重みや医療を託される責任を学びます。その学びが、医師となる自覚や医師としての倫理観を育む契機となるよう、我々は適切な倫理的配慮のもと実習を指導しています。
本学では、医師・歯科医師を対象としたCadaver Surgical Training(CST: ご遺体を用いた手術手技トレーニング)にも力を注いでいます。CSTは、手術手技の向上や改良を通じ、患者様により良い医療を提供するための重要な取り組みです。我々はご遺体の管理などを通じてCSTが円滑に実施されるよう支援しています。
教育面だけでなく、研究面においても「形を観る」ことに重点を置いています。細胞を例に挙げても、形と機能は表裏一体です。「形を見て機能に迫り、そして機能を知り形の本質を理解する」という我々の教室に代々受け継がれてきた理念をもとに、脳研究を行っています。形を観るための組織学的解析は古くから行われてきましたが、新たな手法や装置の開発により発展し続けています。そのような最新技術を積極的に取り入れ、機能解析に必要な分子生物学的手法や生化学的手法なども併用しながら、研究を進めています。