入局後について
2020年度以降の入局者の方は、基本的に一般社団法人日本専門医機構の定める制度に則っとり研鑽を積むことになります。新専門医制度では2年間の初期臨床研修の終了後、まず基本領域専攻医として3年(以上)の研修を受け専門医資格を取得してからサブスペシャリティ領域を学ぶ二段階制になっています。
放射線治療の専門医を取得する場合、一段階目の基本領域としては放射線科を選択することとなります。この段階では放射線医学講座(放射線科)と連携した研修プログラムにて放射線治療だけでなくCT, MRI, 核医学などによる画像診断やIVRの研修も行います。専門医機構が認定する基本領域として放射線治療単独では認定されていないため、全国すべての研修プログラムで同様です。山口県内の放射線科の専門研修プログラムは山口大学医学部附属病院を基幹施設としたプログラムが唯一となります。詳細は山口大学医学部附属病院放射線科専門研修プログラムをご参照ください(山口大学医学部附属病院医療人育成センターのページにリンクがあります)。
日本医学放射線学会に入会した上で3年(以上)の研修を行い所定の経験を積むと、最短で卒後6年目で放射線科専門医の認定資格が受けられます。この試験に無事合格した後、日本放射線腫瘍学会に入会した上で認定を受けた施設(修練機関)でさらに2年間の放射線治療の専門研修を経ると、最短で卒後8年目にサブスペシャリティである放射線治療専門医の認定試験を受けることができます。
研究にも興味がある方は、もちろん当講座でも研究を行うことが可能です。大学院に入学することをおすすめしますが、大学院に入学せず研究を行うことも可能です。最初は研究のテーマを一緒に考えることになりますが、興味がある分野や内容があれば尊重します。大学院に入学した場合、通常は4年間で卒業ですが、秀でた業績をあげることができた場合は期間を短縮して卒業することが可能です。これは上述の専門医研修と並行して行うことができます。
山口県内には放射線治療機器を有する施設が多数あります。2015年の日本放射線腫瘍学会の調査にて100万人あたりの放射線治療施設数は全国平均で5.80であるのに対し、山口県は7.12です。その多くが我々の関連病院です。専門医試験合格後はそれらの施設で活躍する道もありますし、大学病院で研究にも励む道、後進の指導に注力する道など、将来の選択肢も多岐に亘ります。
興味がある医学生さんや研修医の先生、転科を考えている先生の見学は随時受け付けています。見学の希望や質問などのお問い合わせはお気軽にご連絡ください。心よりお待ちしております。