オープンキャンパス→カルボン酸の香り

8/10に理学部がある吉田キャンパスのオープンキャンパスでした。

頑張って準備をしてきた赤ワインの蒸留、苦戦するところもありましたが無事に蒸留できました。高校の教科書にも載っている実験です。

 

蒸留したエタノールにはワインの香りが残っていました。ワインを蒸留して樽で熟成するとブランデー。ブランデーがフルーティーな香りがする理由が良くわかりました。ちなみに、ビールを蒸留して樽で熟成させるとウイスキー。香りは分子性の化合物で揮発性が高いことを考えると、エタノールと一緒に蒸留されても不思議はありません。

ちなみに、香りや味の成分は全て分子性の化合物だそうです。紙やプラスチック、食物繊維の主成分など、口で溶けない高分子は無味無臭です。

話がだいぶずれますが、吉草酸(CH3-CH2-CH2-CH2-COOH)はとても臭い。学生のころに何も知らずに嗅がされた記憶が消えません。お酢の成分である酢酸(CH3COOH)と非常に似た構造で、RCOOHと書けるカルボン酸の仲間。Rはアルキル鎖で炭素鎖数1が酢酸で4が吉草酸。分子は構造が似ていると性質も似てきます。お酢は嗅ぎなれているので「くさい」とは感じませんが、臭いはきつめ。となると、炭素鎖数が2や3のカルボン酸もくさいのか・・・?このような疑問は研究の第一歩です。はたして、カルボン酸のなかで一番くさい分子は、炭素鎖数がいくつなのか・・・?現存する化合物の中で「最もくさい」」と呼ばれる分子はどのような構造をしているのか・・・?


2019年08月23日