山口大学 大学院医学系研究科 器官病態外科学講座 (第一外科)

はじめに

当講座では、研究専門のグループを設置し、専任教員、大学院生が実用化を目指した基礎研究を日夜行っています。

細胞シートの研究開発

当講座は、セントラル硝子株式会社と他家線維芽細胞シート移植による難治性皮膚潰瘍治療および縫合部組織再生治療の研究開発を行っています。

我々の他家線維芽細胞シートは、凍結した他家線維芽細胞シートを解凍直後に移植しても治療効果を発揮することを動物モデルで確認しています。 セントラル硝子株式会社は、2024年9月に、共同研究講座として組織再生治療学講座を山口大学医学部に設置しました。

セントラル硝子株式会社は、2024年に、やまぐち再生医療等実用化・産業化推進補助金事業および宇部市再生医療等先端的研究開発実用化推進補助金事業に採択されており、当講座は、構成員として参画しています。 我々の他家線維芽細胞シートを患者さんに出来るだけ早く届けることを目標に、日夜研究開発に取り組んでいます。

画像:他家線維芽細胞シートを用いた難治性皮膚潰瘍に対する再生医療法の図解

セントラル硝子株式会社のホームページ

再生医療を支える装置の開発

我々が研究開発している細胞シート移植による再生医療に必要となる装置は世の中にありません。そのため、我々は、そのような装置を地元企業と共に、山口県の補助金を利用して研究開発し、上市しています。

インテリジェント恒温キャリーボックス

装置説明:細胞シートなど生体材料や検体を37℃で搬送できます。電源は、家庭用100V電源、車用DC12V電源、内部バッテリーの3つに対応しています。

  • 共同研究開発企業:ユキエンジニアリング株式会社(本社:山口県下関市)
  • 山口県補助金:2014年~2017年度 やまぐち産業戦略研究開発等補助金
画像:インテリジェント恒温キャリーボックス

再生医療向け3Dフリーザー

装置説明:細胞シートを凍結する装置として開発しました。凍結保存した線維芽細胞シートを解凍した後に、高い細胞生存率を示すことを確認しています。細胞以外の生体材料や生体材料を含む医薬品も凍結できる可能性があります。庫内は過酸化水素で除染できます。

  • 共同研究開発企業:株式会社コガサン(本社:山口県下関市)
  • 山口県補助金:2018年~2020年度 やまぐち産業イノベーション促進補助金
画像:再生医療向け3Dフリーザー

株式会社コガサンのホームページ

再生医療の業績