第8回公開授業「古代人の知恵に挑戦!−古代のお米をつくってみよう3−」開催速報!
第4回の授業風景

10月4日(土)

 秋晴れの晴天の中、総勢19名を迎えて第4回目の公開授業を開催しました。

 今回の授業は、

(1)箸こぎ、臼と杵で脱穀と籾すりをした後、てみで籾殻を飛ばす
(2)千歯こきや足踏み脱穀機で脱穀をする
(3)土器でお米を炊き、貝汁(しじみ汁)、鮎の塩焼きなどをつくって食べる

 という内容でした。

 穂摘みした稲は、箸こぎの後、、臼と杵による脱穀、籾すりをしましたが、これまで通り大変手間がかかり、約1.9kgの玄米を籾すりするまで受講者・関係者約20人で約3時間かかりました。
 根刈りした稲は、農学部附属農場の藤間先生、長砂技術専門職員・井上技術職員の御指導で体験した足踏み脱穀機と千羽こきによる脱穀は、効率よく作業が進みました。その後電動唐箕により籾を選別し、精米機で籾すりをしました。
 最終的に今回の収穫量を計量した結果、玄米で約11.4kgでした。昨年(約8kg)よりもやや多くなりました。今年から水田の面積がやや増えたこと(53?→60?)を考慮しても、お米のできは昨年よりもやや良好だったようです。

 午前11時頃からは昼食の準備を行いました。今年は土器で白米4合に赤米0.5合を混ぜたご飯と赤米のみ3合のご飯を炊きました。両方とも土器が割れることもなく、無事に炊くことができました。赤米のみ炊いたご飯はパサパサしていましたが、炊きたては大変美味しく、歯ごたえと甘みがありました。このほか、炊飯器でも赤米入りご飯を炊きました。
 おかずには、堪野川漁協さんから仕入れた鮎の塩焼き、モクズガニのスープのほか、磯鍋をつくりました。また、土器ではシジミのすまし汁をつくりました。
 そしていよいよ試食です。受講者からは「自分たちでつくった赤米なので大変美味しい」「甘みがある」などの声が聞かれました。その他の食事も大変おいしくいただきました。

 今回も公開授業を通して、受講者の皆さんには米作りの歴史や大変さ、お米の大切さを改めて感じていただくことができたようです。また、今年は台風は来なかったものの、水田に雑草が非常に多かったこと、稲の生育にこれまで以上のばらつきがあったことが印象的でした。

 ご参加いただいた受講者はじめ、多くの方々に助けていただき、今年も公開授業を無事終了することができました。受講者のみなさんおつかれさまでした。館員一同心より御礼申し上げます。

 埋蔵文化財資料館では、来年も古代米をつくる公開授業を開催する予定です。多数のご参加をお待ちしております!

臼と杵による籾すり
てみによる選別
鮎を串に刺します
鮎の塩焼き
無事に赤米入りご飯が炊けました
磯鍋(左)とモクズガニのスープ
食事風景
記念写真
第8回公開授業『古代人の知恵に挑戦!ー古代のお米をつくってみよう3ー』
第1回授業(5月24日開催)の模様
第2回授業(7月19日開催)の模様
穂が出ました(8月9日)
第3回授業(9月20日開催)の模様
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