発足2年目で快挙!「九州夏ロボコン2026」準優勝インタビュー
山口大学工学部機械工学科の学生を中心とするロボコンチーム(山口大学技術研究所)が、2026年8月に開催された「九州夏ロボコン2026」において、見事準優勝を果たしました!

2025年、サークル発足(デザイン賞獲得)から1年。急速な成長を遂げたチームの原動力や、大学での学びがどう活かされたのかについて、メンバーのみなさんにインタビューしました。
【メンバー紹介】
- 小田 貴将さん(3年生/代表・全体統括)
- 泉 徳浩さん(3年生/開発リーダー)
- 平尾 武丸さん(2年生/3DCAD設計)
- 清水 飛颯さん(2年生/3DCAD設計)
- 天野 啓佑さん(2年生/回路開発)
- 杉山 幹さん(2年生/シャーシ開発)
- 玉崎 僚大さん(2年生/プログラム・操縦)
- 西川 凌生さん(2年生/投擲プログラム)
- 浅井 真里さん(2年生/動画撮影・記録)
- 柳井 遥輝さん(2年生/分析)
発足2年目、学年を超えてアイデアをぶつけ合えるチームへ
── 準優勝、おめでとうございます! 昨年発足したばかりのチームですが、2年目となってチームの雰囲気や体制はどのように変わりましたか?

小田(3年):1年目はとにかくモノづくりそのものに必死でした。しかし2年目となった今年は、下級生を迎え、自立して動くチームを作るという、ロボット製作以上に難易度の高いミッションが加わりました。 最初はチーム運営に試行錯誤しましたが、大会直前にはメンバー一人ひとりが自身の役割を自覚し、それぞれのタスクに全力で取り組める組織へと成長することができました。
天野(2年):入部のきっかけは先輩の勧誘と友人の誘いでした。先輩たちの知識量、経験値の多さに驚きましたが、丁寧に教えていただき、自分のスキルが上がったと実感しています。
杉山(2年):勧誘のチラシを見て体験に行き、チームの温度感が自分に合っていたので入部しました。印象的だったのは、入った時期によらず、「アイディアを対等に扱ってくれる」ことでした。自分のアイディアが採用されるかもしれないという責任感と達成感を覚えました。
柳井(2年):知識などはほとんどなかったですが、みんなで教え合い、学び合いをしてきました。部活全体の空気も明るくてとても過ごしやすい、いい部活です!




段ボールでの試作から生まれた「二刀流アーム」と「壁当て自動走行」
── 今回の大会課題と、自分たちが開発したロボットのこだわりを教えてください。
泉(3年):今年のテーマは「ビーチクリーン(浜辺清掃)」で、手動ロボットと自動ロボットの2台でウミガメの卵(黄色)はそっとしておき、燃えるゴミ(赤色)に見立てたボールを分別・回収する競技でした。先に全てのゴミを片付けたチームが勝ちです。

僕たちの自慢は、ボールの回収と投擲(投げ入れる)の両方ができる2本の「二刀流アーム」です。先端にモーターを使わず、軸モーター2つだけで動作する工夫を凝らしました。
── 自動ロボットの方にも独自の工夫があったそうですね?
泉(3年):高価なセンサーを使わず、あえて車体を壁に当てる「壁当て」動作を多用することで、毎回誤差なく正確な位置と向きに調整できるようにしました。その結果、予選から決勝まで一度もミスなく動く安定感抜群の機体になりました。

── 昨年の経験はどのように活かされましたか?
小田(3年):昨年の反省を生かし、いきなり金属を削るのではなく、段ボールや割り箸を使って手軽に試作と検証を繰り返す「アジャイル型」の開発を進めたことも、本番での確実な動作につながりました。

── 製作過程で大変だったエピソードはありますか?
玉崎(2年):プログラムや操縦を担当していたのですが、実はソフト面よりもハード(機械)面での苦労が多かったです。試走を重ねるうちにネジが緩んだり、強度が足りず若干動きが変わってしまったりと、常に調整が必要でした。
さらに印象深いトラブルもあって、コントローラーの動作確認で試しに入れたプログラムのコードにミスがあり、アームが根元から破損してしまったこともありました。また、ほぼ完成という段階で機体のモーターが突然動かなくなり、原因を追究した結果、モータードライバーの不具合と判明して急遽パーツを取り替えたこともあります。
ハードとソフトの双方で予期せぬトラブルの連続でしたが、ひとつひとつ原因を突き止めて解決していくプロセスは、すごく勉強になりました。


- 大学の授業とキャンパス設備がそのままロボット作りに直結!
── 大学での授業や実験、学内設備で「役に立った」と感じるものはありますか?
平尾(2年):1年生の講義「基礎セミナー」で触れた3DCAD(Fusion360)がとても役に立ちました。授業で基礎を学んでいたおかげで、3Dプリント部品の設計をスムーズに進められました。
学内にある複数の3Dプリンターを活用できたのも大きかったです。大会直前まで何度も部品の微調整と印刷を繰り返すことができました。
- 大会当日:5時間の徹底練習が生んだ「歓喜の瞬間」
── 大会当日の会場の雰囲気や、試合中の手応えはいかがでしたか?
清水(2年):試合開始前はどのチームも調整に追われていて、上手く動かないロボットもあったりと、会場全体がすごく張り詰めた空気に包まれていました。ですが本番が始まると、2階のギャラリーにもたくさんの観客が集まって大賑わいになり、ボールが箱に入るたびに歓声が上がりました。準決勝や決勝では試合前インタビューもあって接戦続きで、とにかく盛り上がりましたね。他チームの優れた機構を学べる技術交流や親睦の時間もあり、とても充実していました。
試合では、まさにこれまでの試行錯誤の成果が出たと思います。僕たちはロボットを思い通りに動かすため、大会会場に入ってからも長時間かけて泥臭くプログラムの細かな調整を続けました。本番で自動・手動ともに機体が確実に動いてくれたときは、その調整の甲斐があったと強い手応えを感じました。
つい3〜4週間ほど前までは頭の中にしか存在しなかったロボットが、実際に自分たちの思い描いた通りに目の前で動いているのを見たときは、メンバー全員が大きな手応えと感動を噛み締めていました。
泉(3年):会場は前日から練習時間が与えられるのですが、僕たちは会場に到着してから、「計20回・5時間」の練習を行いました。会場ごとの微妙なフィールドの差を徹底的に微調整したことで、本番でミスが出ても落ち着いてリトライでき、予選から準決勝まで全試合満点を出すことができました。
── 決勝進出が決まった瞬間はいかがでしたか?
浅井(2年):準決勝はスピード勝負で全員が息をのむ緊張感でしたが、最後のボールがゴールに決まった瞬間、メンバー全員で飛び上がって喜び合いました!

- 次のステップと高校生へのメッセージ
── 今後の目標と、ものづくりに興味がある高校生へのメッセージをお願いします!
西川(2年):今大会では使いきれなかった技術を磨き、次はより規模の大きな「関西春ロボコン」での優勝を目指します!
天野(2年):ロボットが完成して思い通りに動いたときの喜びは、自分で作った人にしか味わえない特別なものです。知識がなくても先輩や仲間と一緒に成長できる環境があるので、ぜひ山口大学でチャレンジしてみてください!
── 最後に、支援してくださった方々へ感謝のメッセージをお願いします。
小田(3年):日頃から多大なご支援をいただいた皆様に心より感謝申し上げます。活動場所の確保に尽力いただいた顧問の上道先生、技術職員の古谷様、黒田様。技術的な指導やアドバイスをくださったものづくり創成センターの上田先生、寺田先生、伊藤先生。そしてものづくり創成プロジェクトを通じて温かいご支援をいただいた古賀先生、島袋先生、TAの寺坂さん。今回の大会で準優勝という成果を収めることができたのは、皆様の手厚いサポートがあったからこそです。本当にありがとうございました。




【編集後記】
山口大学工学創生工学科機械系では、座学での講義にとどまらず、1年次からの「基礎セミナー」や「ものづくり創成プロジェクト」などを通じて、実践的な技術とチームワークを学べる環境を整えています。ものづくりに情熱を注ぐ学生たちの挑戦を、これからも全力で応援していきます!
最近の記事一覧
- 2026.09.29
- 森田実教授らの国際工学教育「SP!ED」の取り組みが工学教育賞を受賞
- 2026.09.28
- 発足2年目で快挙!「九州夏ロボコン2026」準優勝インタビュー
- 2026.08.21
- 原 陸人さん(機械エネルギー制御工学研)が第35回日本エネルギー学会大会においてポスター発表賞を受賞
- 2026.08.21
- (御礼)オープンキャンパス2026を開催しました
- 2026.08.03
- 宇部高校1年生向けの大学体験セミナーが開催されました
- 2026.06.16
- 重松大輝准教授が2025年度日本機械学会バイオエンジニアリング部門瀬口賞を受賞
- 2026.05.26
- 新任の先生のご紹介-川角祐貴子助教(臨床生体医療工学研究室)
- 2026.04.10
- 山根大知さん(エンジンシステム研)が自動車技術会大学院研究奨励賞を受賞
- 2026.04.09
- 新入生フレッシュマンセミナーを開催しました
- 2026.03.25
- 令和7年度機械工学系専攻・機械工学科 学位記授与式(卒業式)が挙行されました



















