山口大学大学院医学系研究科分子病理学分野では、他の多くの大学医学部病理学講座と同様、
以下のような教育、診療、研究を行なっています。 |
|
|
病理学は基礎医学と臨床医学の架け橋となる学問と言われます。基礎医学としての病理学本来の目標は疾病の本態を究明する学問です。したがって疾病に対する正しい理解と真摯な興味を引き出すこと、確固たるエビデンスに基づいた医療の必要性を認識させることを教育目標としています。山口大学における医学部教育の特徴の一つは病理学に費やされる時間が他大学に比べて多いことです。さらにITを取り入れたバーチャルスライド(virtual
slide)を利用した病理学実習を本邦で最初に試みています。
現在、学生の利便性を高めるために本学のメデイア基盤センター、医学教育センターさらには企業の協力を得て、ハード、ソフトの両者の改良を行っています。また、日本病理学会中国四国支部では、定期的に開催されるスライドカンファレンスにこのシステムを利用しインターネットで症例提示を行っています。 |
|
|
臨床医学としての病理学はまさに日常業務として病院で行われている、病理診断、病理解剖(剖検)であり、常に患者さんのことを考えながら迅速で正確な病理診断を行い、病理解剖では臨床医のさまざまな疑問に答えられるように努めています。
当教室では附属病院における病理診断の1/3、病理解剖(剖検)の1/2を担当している他、県内外の他病院の病理診断、剖検も受託しており、病理医として、臨床病理業務にかなりの時間を割いているのが現状です。特に病理診断(生検)は当日内にレポートすることを旨としており、そのため深夜まで診断業務が及ぶことも稀ではありません。「一般病理医」としての役割も当教室では重視しています。 |
|
|
生体内で実際に観察される現象を対象とし、臨床応用を常に考慮した研究、および分子生物学の重要性を理解したうえで病理形態学に重点を置いた研究を目指しています。そのためには、形態学的変化を見逃さない確かな眼を養うこと、病理形態学に差がないが表現形に差があるときは分子生物学的なアプローチを行なうことが重要です。病理学の範囲は基礎医学から臨床医学まで多岐に渡っており、いずれもレベルの高さを追求されています。当教室ではその意味でも橋渡し研究(Translational Research)を重視し、基礎的であると同時に臨床応用可能な研究を行なっており、特に遺伝子レベルでの分子生物学的な手法を用いた新しい病理診断技術の開発に力を入れています。日々の病理診断、病理解剖は新たな発見の連続であり、さまざまな疾病の原因解明の糸口になり、新たな診断法、治療法開発につながると考えて研究を行なっています。 |
|
|
当教室では、研究を続けながら病理医として臨床に携わりたい方、逆に病理医として臨床に携わりながら少し研究もやってみたい方、いずれの方々も歓迎します。病理学の良い点は研究職、医療職等の将来の選択肢が多く、また自由度が高い点であり、結婚、出産等を経ながらでも仕事を継続できます。病理医の絶対数は大きく不足しており(全国で約2000名)、多くの病院で医療の質の評価の面からも病理医が求められています。当教室には5名の病理専門医、細胞診専門医がおり、臨床病理、研究ともにマンツーマンで指導にあたります。また学生さん研修医の皆さんの一部には、患者さんに向かい合えないと言って病理医を敬遠する傾向がありますが、最近では患者さんと向かい合う病理医も求められています。病理医は臓器横断的な幅広い知識を持っているので、いわゆる病理外来とともに遺伝相談等、将来的にはあらゆる病気のことを何でも相談できる病理医が求められるのではないでしょうか?このような病理学に少しでも興味のある方はご遠慮なくご相談下さい。 |
|
|
病理組織診断、病理解剖(剖検)、受託(出張)致します。下記メール宛までご相談下さい。 |
|
|
|
|
|
|