〒755-8505 山口県宇部市南小串1-1-1
山口大学医学部附属病院 1病棟3階西
先進救急医療センター
AMEC3は県内唯一の高度救命救急センターです。地域救急医療の最後の砦として、二次救急病院で対応できない複数診療科領域の重篤な患者に対し高度な医療技術を提供する3次救急医療機関(救命救急センター)としての役目に加えて広範囲熱傷や指趾切断、急性中毒等の特殊疾病患者に対する救急医療を行っています。
当センターは災害対策医療チームであるDMAT(Disaster Medical Assistance Team)を有しています。DMATとは災害時の急性期(おおむね48時間以内)に活動できる機動性を持った、専門的な訓練を受けた医療チームです。おもな活動は広域医療搬送、被災病院支援、被災地域内搬送、現場活動などで、近年の広域災害の発生を教訓として整備されたシステムです。AMEC3では現在3チームが活動しており、これまでに平成21年の中国・九州北部豪雨、平成23年3月の東日本大震災などに出動しています。
当センターでは重症病態に対する治療として様々な機器やエビデンスに基づき新しい治療を施行しています。
【呼吸・循環】
従来のSIMV、CPAPモードに加えてAPRVやPPS、PAVなどの新たなモードに対応した最新の人工呼吸器を使用しています。近年有用性が注目されているNPPVも積極的に使用しており、心不全やARDSなど重症病態においても良好な成績を上げています。また、人工呼吸器で対応できない最重症例に対してECMOや、重症循環不全・心停止患者に対してPCPSを使用しています。そのため様々なモニターで厳密な管理を行います。
【代謝・炎症】
敗血症・多発外傷・中毒などで高度な炎症を認める病態では、IL-6やTNF-αなど様々なサイトカインが生体に関与することが明らかになっています。こうした病態に対応するため、CHDFやPMXなどの体外濾過透析・吸着などの治療を行います。
【複数診療科との連携】
大学病院の特長を生かし、脳神経外科、循環器内科、消化器内科、整形外科など各専門家と緊密に連携をとりながら、多岐疾患にわたる救急患者を多数受け入れています。私たちのサブスペシャリティーを生かしながら各科とディスカッションをすることで患者を共同管理し、質の高い集中治療を展開しています。
重症感染症や一酸化炭素中毒などでは、高圧酸素療法をすることで治療成績が向上すると言われています。当院は第一種装置を有しており、円形の筒の中に収容して治療を行います。
当センター開設以来の中心的研究分野である脳低温療法を、心肺停止後の患者などに施行しています。低体温のためのデバイスとして従来の体表冷却に加えて、2006年より血管内冷却カテーテルを導入し、臨床治験の一環として体温管理をしています。これによりより迅速な低体温の導入、厳密な体温調節が可能となり、今後の治療成績向上が期待されます。
〒755-8505
山口県宇部市南小串1-1-1
山口大学医学部附属病院
1病棟3階西
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