研究科概要
研究科概要
設置趣旨
変革と課題山積の時代において、それら課題を発見し、人々の感情や心理、歴史的な経緯などを考慮に入れながら、倫理的な判断をも行う人文社会科学の役割が広く認められるようになりました。そして、人文社会、言語文化、心理、人間社会・環境などの諸科学を包摂する《人間社会科学》を探究し、人間存在に対する深い理解を有しながら、社会が抱える課題を解決できる人材が求められています。
そこで、人間科学、すなわち人文・社会・自然科学の主体たる「人間」を対象とし、これまでの人間の営為を研究する人文科学諸分野と、現在の人間社会をめぐる諸問題を研究する社会学、教育学、心理学、経済学、経営学等の社会科学分野、さらにデザイン学、データサイエンス等を相互に交流させることで、「人間」の生と社会の諸側面を探究する大学院の設置を予定します。
育成する人材像
今日の我々が直面する様々な社会課題は、単一の専門分野の知識だけでは解決が困難になっています。
人間社会科学研究科は、各自の専門分野の研究から得られる人間性への深い洞察と分析力を基盤にした上で、同専攻内他分野 の学生・教員との研究上の交流や、他専攻・他研究科との交流によって獲得される複眼的視点から問題を捉え直し、これらの社会的課題を解決に導く、「人間性に対する深い洞察力と現代社会に対する的確な分析力を兼ね備えた人間社会科学の研究を基礎として、地域社会や個々人が直面する課題に積極的に取り組み、持続可能な共生社会の実現に寄与する研究者及び専門性を必要とする業務に従事する人材」を育てます。
組織
人間社会科学研究科は、人間社会の根源に迫る人文・社会科学の膨大な蓄積を体系的に咀嚼してその探究を深化させる「人文科学専攻」、多様化する人間行動の探究と臨床的実践力の融合を通して新たな心の科学の創成を目指す「臨床心理学専攻」、社会現象について自ら問いを発見し、その解決策を育み、豊かな社会の構築を目指す「経済学・ 経営学専攻」、人文・社会科学と現代科学技術の融合から社会問題の実践的解決を目指す「共創科学専攻」という、 文系基礎学、応用人間社会科学の4専攻を設置します。