授業の概要
この講義では、メディア・アートの歴史を代表的な作品の紹介によって辿ります。ヴィデオ上映やウェッブ上の作品体験、山口情報芸術センターの見学等を行います。
授業の一般目標
メディア・アートの歴史と代表作について簡単な解説ができる。
授業の到達目標
知識・理解の観点 |
メディア・アートの歴史と代表作について簡単な解説ができる。 |
思考・判断の観点 |
メディア・アートの歴史から現状の問題点を指摘できる。 |
関心・意欲の観点 |
メディア・アートの面白さ、違いがわかる。 |
態度の観点 |
山口情報芸術センターのさまざまな機能を主体的に活用できる。 |
授業計画
十・五 |
<零> オリエンテーション |
十・十二 |
<第一講> クリス・カニンガム「ベスト・セレクション」上映 |
十・十九 |
<第二講> 山口勝弘展(神奈川県立近代美術館ほか)紹介 |
十・二十六 |
(休講) ※サンパウロ・ビエンナーレ調査 |
十一・二 |
<第三講> ナムジュン・パイク紹介 |
十一・九 |
<第四講> YCAM見学「メディア芸術祭」(国民文化祭関連企画) |
十一・十六 |
<第五講> デジタル遊園地(長崎県美術館)紹介 |
十一・二十三 |
(休講) 勤労感謝の日 |
十一・三十 |
<第六講> 中間まとめ:メディア・アートとは何か |
十二・七 |
<第七講> ICCの活動より(一) |
十二・十四 |
<第八講> ICCの活動より(二) |
十二・二十一 |
<第九講> YCAMの活動より(一) YCAMの活動より(二) |
一・十一 |
<第十講> YCAMの活動より(三) |
一・十八 |
<第十一講> まとめ |
一・二十五 |
(休講) 推薦入試 |
二・一 |
期末試験 |
リンク:シラバス
参考図書
伊藤俊治『機械美術論―もうひとつの20世紀美術史』(岩波書店、一九九一年)
---『電子美術論』(NTT出版、一九九九年)
岡部あおみ『アートと女性と映像―グローカル・ウーマン』(彩樹社、二〇〇三年)
川野洋『コンピュータと美学』(東京大学出版会、一九八四年)
粉川哲夫『電子人間の未来』(晶文社、一九八六年)
---他『ポスト・メディア論』(洋泉社、一九九二年)
坂根巌夫『美の座標』(みすず書房、一九七三年)
せんだいメディアテーク・プロジェクトチーム編『せんだいメディアテーク コンセプトブック』(NTT出版、二〇〇一年)
武邑光裕『サイバーメディアの銀河系』(フィルム・アート社、一九八八年)
多木浩二『ベンヤミン「複製技術時代の芸術作品」精読』(岩波現代文庫)(岩波書店、二〇〇〇年)
藤幡正樹『アートとコンピュータ―新しい美術の射程』(慶應義塾大学出版会、一九九九年)
布施英利『電脳美学』(筑摩書房、一九九二年)
水越伸『デジタル・メディア社会』(岩波書店、二〇〇二年)
三井秀樹『メディアと芸術』(集英社新書)(集英社、二〇〇二年)
港千尋『第三の眼―デジタル時代の想像力』(広済堂ライブラリー)(廣済堂出版、二〇〇一年)
山口勝弘『不定形美術ろん』(学芸書林、一九六七年)
---『環境芸術キースラー』(美術出版社、一九七八年)
---『作品集/山口勝弘/360°』(六耀社、一九八一年)
---『冷たいパフォーマンス』(朝日出版社、一九八三年)
---『パフォーマンス原論』(朝日出版社、一九八五年)
---『ロボット・アヴァンギャルド』(パルコ出版局、一九八五年)
---『映像空間創造』(美術出版社、一九八七年)
---『メディア時代の天神祭』(美術出版社、一九九二年)
---『UBU 遊不遊』(絶版書房、一九九二年)
吉積健『メディア時代の芸術―芸術と日常のはざま』(勁草書房、一九九二年)
『ICCコンセプト・ブック』(日本電信電話、一九九七年)
ジョン・A・ウォーカー『マス・メディア時代のアート―ポスト・モダンを超えて』、梅田一穂訳(拓殖書房、一九八七年)
デリック・ドゥ・ケルコフ『ポストメディア論─結合知に向けて』片岡みい子、中澤豊訳(NTT出版、一九九九年)
「ニュー・テクノロジー」(第13章)、ジョン・A・ウォーカー、サラ・チャップリン『ヴィジュアル・カルチャー入門―美術史を超えるための方法論』、岸文和、ほか訳(晃洋書房、 二〇〇一年)
ディック・ヒギンズ『インターメディアの詩学』、岩佐鉄男他訳(国書刊行会、一九八八年)
マーシャル・マクルーハン『メディア論―人間の拡張の諸相』、栗原裕、河本仲聖訳(みすず書房、一九八七年)
マーシャル・マクルーハン『グーテンベルクの銀河系――活字人間の形成』、森常治訳(みすず書房、一九八六年)
マーシャル・マクルーハン、ブルース・R.パワーズ『グローバル・ヴィレッジ―21世紀の生とメディアの転換』、浅見克彦訳(青弓社、二〇〇三年)
Greene, Rachel. Internet Art. London: Thames and Hudson, 2004.
Paul, Christiane. Digital Art. London: Thames and Hudson, 2003.
Rush, Michael. New Media in Late 20th-Century Art. London: Thames and Hudson, 1999.
参考図録
『電視 ELECTROVISIONS』(ビデオギャラリーSCAN、一九八七年) ※ビデオ・テレビ・フェスティバル87、七月二十九日〜八月十一日
『第5回ふくい国際ビデオ・ビエンナーレ』(福井県立美術館、一九九三年) ※会期:七月三十日〜八月十二日
『デジタルアート・スプラッシュ!』(福島県立美術館、一九九八年) ※会期:二月十四日〜三月二十九日)
『ウッディ・ヴァスルカ―ザ・ブラザーフッド』(NTT出版、一九九八年) ※会期:NTTインターコミュニケーションセンター[ICC]、七月十八日〜八月三十日
『ザ・セカンド―オランダのメディア・アート』(NTTインターコミュニケーションセンター[ICC]、一九九八年) ※会期:十一月十三日〜十二月二十七日)
『ダムタイプ―ヴォヤージュ』(NTT出版、二〇〇二年) ※会期:NTTインターコミュニケーションセンター[ICC]、八月二十三日〜十月二十七日
『サイバー・アジア メディア・アートの近未来形』(広島市現代美術館、二〇〇三年) ※会期:二月十八日〜四月六日
『明和電機―ナンセンス=マシーンズ』(NTT出版、二〇〇四年) ※会期:NTTインターコミュニケーションセンター[ICC]、十一月三日〜十二月二十六日
『メディア・アートの先駆者 山口勝弘展』(神奈川県立近代美術館、二〇〇六年) ※会期:二月四日〜三月二十六日。ほか、茨城県近代美術館へ巡回(四月八日〜五月十四日 )。
『デジタル遊園地』(長崎県美術館、二〇〇六年) ※会期:七月二十九日〜九月三日
参考記事
「メディア・レヴォリューション―エレクトロニクス・アートの新しい地平」(特集)、『美術手帖』第五六九号、一九八二年一月
「ハイテック・アートの現在形」(特集)、『美術手帖』第五六九号、一九八六年十月
「ハイスピード/スティル―電子の映像速度」(特集)、『美術手帖』第六一六号、一九八九年十一月
バーバラ・ロンドン「ダムタイプ―ポスト・ヒストリカルな日本製の未来像」、『美術手帖』第六四九号、一九九二年一月、五八頁。
森岡祥倫「メディアと美術の関わりを探る」、『美術手帖』第六七七号、一九九三年十月、四六-四九頁。
「アート&メディア・エイジ」(特集)、『美術手帖』第六七八号、一九九三年十一月
「インタラクティヴ・アート」(特集)、『インターコミュニケーション』第7号、一九九四年一月
「デジタル・イメージ論―視ることの変容」(特集)、『インターコミュニケーション』第十号、一九九四年十月
「映像メディアのアルケオロジー」(特集)、『インターコミュニケーション』第十四号、一九九五年十月
「アート&テクノロジーの20世紀―科学と芸術の対話」(特集)、『インターコミュニケーション』第七号、一九九六年七月
有馬純寿「メディア・アートのゆくえ」、『美術手帖』第七四一号、一九九七年五月、四三頁。
「IAMAS―日本のアートはここから変わる」、『美術手帖』第七四一号、一九九七年五月、五〇頁。
西村智弘「メディア・アートと建築の関係とは?」、『美術手帖』第七四五号、一九九七年八月、一二頁。
井口壽乃「アート&テクノロジーの現在形―名古屋国際ビエンナーレ―『アーテック』の十年」、『美術手帖』第七四六号、一九九七年九月、一四三頁。
有馬純寿「アルス・エレクトロニカ’97 リポート―テクノロジー革新時代のメディア・アートシーン」、『美術手帖』第七四九号、一九九七年十二月、一一九頁。
石井弥夢「第七回ふくいビエンナーレ―『メディア』への問いかけ」、『美術手帖』第七五二号、一九九八年二月、一五一頁。
「ZKM(芸術・メディア・テクノロジー・センター)オープン」、『美術手帖』第七五二号、一九九八年二月、一七二頁。
西村智弘「エレクトロニカリー・ユアーズ―電子時代の新たなる肖像展」、『美術手帖』第七六一号、一九九八年九月、一四四頁。
「アート・IT・革命―メディア・アート・レヴォリューション」(特集)、『美術手帖』第七九五号、二〇〇〇年十一月
「慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス環境情報学部佐藤雅彦研究室―研究室が生む表現」、『美術手帖』第八〇一号、二〇〇一年三月、三四頁。
「東京芸術大学先端芸術表現科―インターメディアアートの可能性」、『美術手帖』第八〇一号、二〇〇一年三月、三八頁。
関口敦仁「IAMAS 岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー―デジタルメディアと美術教育」、『美術手帖』第八〇一号、二〇〇一年三月、四四頁。
「映画とビデオ・アートの最前線 デジカム時代の新しい可能性」(特集)、『美術手帖』第八〇三号、二〇〇一年四月
「VIDEOHEAD?」(特集)、『美術手帖』第八一七号、二〇〇二年三月
「サウンド×アート」、「科学×美術」(特集)、『美術手帖』第八二一号、二〇〇二年六月
「メディアアートって何だ?」(特集)、『アートイット』第六号、二〇〇五年冬・春
暮沢剛巳「ICC16年の歴史と激震の2005年―前編」、『美術手帖』第八七六号、二〇〇六年二月、一八一―一八四頁。
暮沢剛巳「ICC16年の歴史と激震の2005年―後編」、『美術手帖』第八七八号、二〇〇六年四月、一八七―一九二頁。
◆YCAMについて
報告書
『(仮称)文化交流プラザ ソフトプランニング報告書』(ソフト研究会、一九九九年)
『やまぐち情報文化都市基本計画 概要版』(山口市、二〇〇〇年四月)
『中園文化施設企画運営協議会の検討経緯』(山口市、二〇〇〇年三月〜八月)
『平成16年度 山口情報芸術センター事業報告書―「やまぐち」からの情報発信、交流・創造へのプロセス』((財)山口市文化振興財団、二〇〇五年)