お知らせ
白石晃司助教の論文が、H22年度西日本泌尿器科学会 重松賞に選ばれました。
平成22年度 西日本泌尿器科学会 重松賞を受賞して
白石晃司
この度は「妊孕性を有する左精索静脈瘤の検討―精巣容積、精巣内酸化ストレスおよび陰嚢深部温についてー」(西日本泌尿器科71巻9号、447-451、2009)につきまして平成22年度西日本泌尿器科学会重松賞を授与していただき大変身に余る思いです。
精索静脈瘤は男性不妊外来で最も頻繁に見受けられる疾患ですが、一方で一般男性の20%に存在するも大部分は不妊症となりません。この疑問は入局当初から抱 いておりまして一般泌尿器科外来において左精索静脈瘤を有しかつ挙児のある患者さまの精巣容積などのデータを100例集めることを卒後2年目に決意しまし た。症例の蓄積に10年強かかりました(有意差を出すためなら今ならpower analysisを行って必要症例数は約30−40例でよかったことがわかったのですが)。結論は精索静脈瘤が存在しても妊孕性のある方は精巣容積がもと もと大きいことが判明しました。
産婦人科に押されっぱなしの不妊医療ですが男性不妊も未解明な点は山積みです。今回の受賞を励みに今後も男性不妊症の難題の解明に立ち向かっていきたいと思います。本研究を支援してくださった松山教授、内藤前教授および小野田市立病院の瀧原先生に深謝申し上げます。