
メンバー
チーフ | 大野 誠 |
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メンバー |
小林 茂樹(アドバイザー) 福江 宣子(アドバイザー) 病棟看護師 6名 理学療法士 3名 薬剤師 3名 管理栄養士 3名 ソーシャルワーカー 2名 *心臓リハビリテーション指導士:7名、慢性心不全看護認定看護師:1名、心不全療養指導士:4名 |
診療案内
日本では高齢化の進行に伴い、心不全患者の数が増加の一途を辿っています。山口県においても、心不全による死亡数は男女ともに年々増加しており、深刻な状況が続いています。 心不全入院患者の1年生存率は約23%、1年以内の再入率が約26%と報告されるように、心不全治療の進歩が進む昨今においても、その予後改善の成績は依然として十分に満足のいくものではありません。さらに、心不全患者の高齢化に伴い、原疾患だけでなく、複数の合併症や認知機能・運動機能の低下、さらには独居といった社会的問題など、治療の対象となる患者の背景因子が多角化し、複雑化しています。最近のいくつかの観察研究では、心不全患者の生命予後規定因子として、今までのような生化学マーカーではなく、「退院時の日常生活動作能力(ADL)」や、「フレイルの有無と程度」といった生活動作能力や運動能力指標が注目されるようになりました。
心臓リハビリテーションとは、“心血管疾患患者の・・・快適で活動的な生活を実現することを目指して、個々の患者の「医学的評価・運動処方に基づく運動療法・冠危険因子是正・患者教育およびカウンセリング・最適薬物治療」を多職種チームが協調して実践する長期にわたる多面的・包括的プログラム”と定義されています。
私たち心臓リハビリテーションチームは、2016年度(チーフ:立石裕樹)から活動を開始し、2021年度(チーフ:藤村逹大)以降、院内カンファレンス体制を確立、2024年度(チーフ:大野誠)から外来心臓リハビリ連携の強化を目指して活動しています。院内年間約120件の心不全入院患者と約60件急性心筋梗塞患者を対象に、
- 毎週火曜日の多職種カンファレンスによる情報の共有と治療方針の確認
- 共有された情報に基づく各職種の専門的指導(最適薬物治療、運動療法、生活指導、栄養療法、禁煙指導、カウセリング)
- 患者のアドヒアランス(治療遵守率)の向上やセルフケアの自立、理解度(ヘルスリテラシー)の確認
を繰り返し行う教育プログラムを実践しています。急性期病院の心臓リハビリチームとして、最大限の退院時ADLの獲得と、患者の意識や行動変容を引き出して外来心臓リハビリへと繋ぐ役割を果たせるように、チーム一丸となって取り組んでいます。