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2026年04月02日
このたび、当科の小室先生の研究課題が、日本医療研究開発機構(AMED)による「2026年度 医療機器等研究成果展開事業(チャレンジタイプ)」に採択されました。
本事業は、従来の枠組みにとらわれない新しい発想で、予防・計測・診断・治療を可能とする革新的な医療機器やシステムの開発を目指すものです。
山口大学の女性医師として初の快挙
今回の採択は、 山口大学の女性医師として初めて の快挙となります 。 小室先生からは、「今回の採択が、後に続く女性医師の皆さんの励みになれば幸いです」との温かいコメントをいただいております 。
当科にとっても非常に名誉なことであり、キャリアを歩む多くの女性医師や若手研究者にとって、大きな希望と勇気を与えるニュースとなりました。
研究の意義と目的
現在、医療現場ではより精度の高い診断や、患者さまへの負担が少ない治療法が常に求められています。今回の採択を受けた研究は、これからの医療の質を向上させるための「新たな鍵」となるデバイスやシステムの構築を目的としています。
新しい予防・診断へのアプローチ
革新的な医療機器の開発
より安全で効率的な治療システムの実現
教室としての展望
小室先生の真摯な研究姿勢がこのような形で評価されたことは、当科にとっても非常に大きな励みとなります。大学病院という研究機関の使命として、私たちは日々進歩する医学知識を臨床現場に還元し、患者さまにより良い医療を提供することを目指しています。
今後も、高度な専門性を追求するとともに、次世代の医療を切り拓く研究活動を積極的に支援してまいります。
2026年03月30日
山口大学において、今年度新たに創設された「山口大学研究者表彰制度」の第1回表彰式が開催されました。 この表彰式において、当講座(器官病態内科学)の佐野元昭教授が、栄えある「卓越研究賞」を受賞いたしました。
本制度は、山口大学とし て初となる研究者表彰制度で、優れた研究業績を挙げ、学術の発展に寄与した研究者を顕彰するために設立されたものです。佐野教授は、大学院医学系研究科の教授としてだけでなく、細胞デザイン医科学研究所(先進ゲノム編集治療研究部門)の教授としても、その多大なる研究成果と貢献が認められ、今回の受賞となりました。
授賞式の様子は、tysテレビ山口などのメディアでもニュースとして取り上げられています。
当講座では、今回の受賞を励みとして、今後も医学のさらなる発展と地域社会への貢献を目指し、日々研究活動に邁進してまいります。
関連リンク:
山口大学として「初」の研究者表彰制度を創設 「第 1 回 山口大学研究者表彰式」を開催(PDF)
tys NEWS DIG:山口大学で初の「研究者表彰式」
2026年03月26日
この度、医療法人青藍会様のご協力の下「上下運動椅子」の研究プロジェクトに参画することとなりました。
今回のプロジェクトは、
座面が上下に動く機構が、人間の身体機能にどのようなポジティブな影響を与えるのか。その有効性を科学的に検証していく試みです。
健康やワークスタイルの未来に繋がる有意義な研究にできるよう努めてまいります。
今後の進捗や研究の成果についてはこちらのページ で共有していく予定です。 ぜひご期待ください。
第二内科 南野 巧真
2026年03月23日
この度、当科の石口博智先生が、歴史ある「第51回日本心臓財団研究奨励賞」を受賞されました 。また、石口先生は今回の受賞者全15名を代表して、贈呈式での受賞者代表挨拶という大役を務められました 。
受賞研究テーマ
『ORANGE AFレジストリー:多施設共同前向き登録研究による心房筋症の臨床的意義の解明と術前診断法の確立』
研究内容の概要
心房細動に対するカテーテルアブレーションは心不全管理に有用ですが、侵襲的手技であるため適切な適応選択が重要です 。心房細動には、不整脈が原因で心機能が低下する病態と、心房筋障害の結果として生じる病態(心房筋症)が混在しています 。 本研究は、初回アブレーション症例を多施設で前向きに追跡することで、心房筋症の頻度や危険因子を明らかにするとともに、術前情報のみで合併を推定できる診断法の確立を目指すものです 。
石口先生からのコメント
「留学支援や『健康ハートの日』などの啓発活動で非常に馴染み深い日本心臓財団から、このような歴史ある賞をいただき大変光栄に存じます 。 昨今の国内外の環境変化や物価高により研究遂行が困難な状況下で、今回のような手厚い助成をいただけることは非常にありがたく、心より感謝申し上げます 。 本受賞は、大学の不整脈班やエコー班、さらには関連施設の皆様が一つになったチームとしての成果です。研究テーマである『ORANGE AFレジストリー』を完遂できるよう、チーム一丸となって邁進してまいります」
第二内科では、今後も質の高い臨床研究を通じて、循環器疾患の診療向上に貢献してまいります。
2026年03月23日
― 22年の軌跡と、受け継がれる地域医療への志 ―
この度、当教室の関連病院である萩市民病院において、22年という長きにわたり院長として地域医療の最前線に立たれた米澤文雄先生が、2026年3月をもちまして院長職を退職されました。
米澤先生の歩まれた22年間は、まさに激動の時代でした。その中で先生は、卓越したリーダーシップを発揮され、数々の難局を乗り越えてこられました。
時代を切り拓いた、卓越したリーダーシップ
米澤先生が成し遂げられた功績は多岐にわたります。
病院機能の近代化: DPC制度の導入や看護師7:1体制の確立を主導し、質の高い医療提供体制を強固なものにされました。
医療の質へのこだわり: 病院機能評価への対応など、常に客観的な指標に基づいた医療の質向上に尽力されました。
未曾有の危機への対応: 近年のコロナ禍という困難な状況下においても、常に冷静かつ毅然とした指揮を執り、地域住民の命を守り抜かれました。
佐野教授より、米澤先生へのメッセージ
退任にあたり、当科の佐野元昭教授より、これまでの深い感謝とこれからの決意を込めたメッセージが贈られています。
「米澤先生、22年間にわたり萩市民病院の院長としてご尽力され、数々の難局を卓越したリーダーシップで乗り越えてこられました。これまでのご功績に心より敬意を表するとともに、本当にお疲れさまでした。どうぞ、あとは私たちにお任せください。 」
米澤先生、22年間本当にお疲れさまでした。先生のさらなるご健勝とご多幸を、教室員一同心よりお祈り申し上げます。
山口大学大学院 医学系研究科 器官病態内科学講座(第二内科)
2026年03月02日
先日、地元の宇部日報(2月26日付)にて、当科の研究グループによる取り組みをご紹介いただきました。
以前、本ブログでも論文発表の際にお伝えした「ステロイドパルス療法における心臓への影響」についての内容です。
専門的な研究成果を、このように地元紙という身近な媒体で取り上げていただけるのは大変光栄なことです。この記事を通じて、地域の皆様に私たちの活動を少し でも知っていただける良い機会になればと考えております。
より安全で質の高い治療管理を目指し、今後も医局員一同、一歩ずつ地道に研究・診療に励んでまいります。
※詳細な研究内容については、こちら をご覧ください
2026年02月16日
当科の小林茂樹先生 と中嶋佑輔先生 が、循環器内科医の間で人気を誇るポッドキャスト番組『JACCばらん』にゲスト出演しました。今回の配信(第50回)では、先生たちが世界的な医学雑誌に発表した最新の研究成果について、エピソードを交えて分かりやすく解説しています。苦労や裏話など研究の裏側も飛び出すかも。
今回のテーマ:心臓の難病「サルコイドーシス」と向き合う
今回のトークは、「心臓サルコイドーシス」という病気についてです。
この病気は、心臓に炎症が起きる原因不明の難病で、放っておくと不整脈や心不全を引き起こす恐れがあります。日本では特に女性に多く見られるという特徴もあります。
小林先生と中嶋先生たちの研究チームは、「ステロイド治療を受けた後の患者さんが、その後も元気に過ごせるかどうかを、どうやって見極めるか?」という課題に挑みました。
ここがすごい!研究のポイントを3行で解説
難しい論文の内容を、一般の方向けにギュッとまとめると…
1.「尿検査」と「画像」で予測: 治療後の「尿検査(酸化ストレスの指標)」と「PET検査(炎症の指標)」を見ることで、その後の経過を精度高く予測できることを突き止めました。
2.世界が注目する発見: この2つの指標を組み合わせることで、将来的な心臓のトラブル(不整脈など)が起きやすいかどうかを、これまで以上に正確に判断できるようになります。
3.より安心な治療へ: これにより、患者さん一人ひとりに合わせた「よりきめ細やかな治療」が可能になります。
■ 視聴方法(2026年2月18日公開予定!)
本エピソードは、2026年2月18日(水)の朝 に公開される予定です。
YouTube プレイリスト: JACCばらん公式チャンネル
m3アーカイブ: 医療専門サイトm3内ページ
SNSで検索: X(旧Twitter)で #JACCばらん と検索していただくと、番組の最新情報や感想がご覧いただけます。
「JACCばらん」ってどんな番組?
世界最高峰の情報を日本語で: 世界で最も権威のある循環器(心臓や血管)の医学雑誌『JACC』。そこに掲載された世界最先端の論文を、日本のエキスパートたちが日本語で分かりやすく解説します。
2026年02月04日
2026年2月3日に開催された、山口大学主催「2025年度 医療現場からのニーズ・シーズ発表会」において、当科の小室 あゆみ 先生が『最優秀ニーズ賞』を受賞されました。
この発表会は、医療現場で働くスタッフが抱える課題やアイデア(ニーズ)を学外の企業等に提案し、新たな医療機器開発やサービスの創出を目指す取り組みです。
昨日のエピソード
実は昨日は、小室先生にとって非常に過密なスケジュールの一日でした。 午前の勤務の後、午後からは娘さんの「仮入学」に出席され、その後、夕方の発表会に臨まれるという、母として、そして医師としての役割を両立された中での受賞となりました。ご家族の節目を支えながら、日々の臨床・研究の成果をしっかりと形にされ、今回の受賞に繋がりました。
最後に
現場の声を形にし、最優秀という形で評価された小室先生、本当におめでとうございます! 医局員一同、心よりお祝い申し上げます。
関連リンク: 2025年度 医療現場からのニーズ・シーズ発表会(山口大学HP)
2026年01月26日
山口大学医学部附属病院 第二内科(名和田隆司 助教ら)の研究グループは、難治性の自己免疫疾患などの治療に用いられる「ステロイドパルス療法」が、患者さんの循環動態に与える影響を明らかにしました 。
本研究では、治療直後に心臓への負荷を示す血液マーカー(BNP・ANP)が有意に上昇することや、心臓超音波検査において左房容積が増加することを科学的に実証しました 。これまで臨床現場で経験的に知られていた「心臓への負担」を数値として明確化したことで、心疾患リスクを持つ患者さんに対して利尿薬を併用するなど、より安全な治療管理体制を整えるための重要な根拠となります 。
当科(第二内科)は、膠原病・循環器・腎臓高血圧の3領域の専門家が集まる全国的にも珍しい診療科です 。 この3領域が連携する独自の体制を活かし、今回の発見をきっかけとして、より安全で最適な医療の提供を目指して研究を推進してまいります 。
本研究成果は、2025年12月28日付で国際学術雑誌「Immunological Medicine」に掲載されました 。
詳しくはこちら👉
2026年01月21日
この度、当科の中嶋佑輔先生らが執筆した論文が、欧州心臓病学会(ESC)の公式ジャーナルである 『European Heart Journal – Imaging Methods and Practice (EHJ-IMP)』 のImage FocusセクションにAcceptされました 。
本論文は、最新の超音波技術である「TrueVue Glass」を用いて、心臓サルコイドーシスに伴う心室瘤を鮮明に可視化した症例報告です。
■ 論文タイトル
A case of cardiac sarcoidosis with a ventricular aneurysm visualized by four-dimensional left ventricular imaging using TrueVue Glass (TrueVue Glassを用いた左室4Dイメージングにより可視化された、心臓サルコイドーシスに伴う心室瘤の一例)
【Figure:TrueVue Glassによる左室4Dイメージング】
画像解説: 左室側壁に形成された心室瘤が、TrueVue Glass技術によって立体的かつ半透明に描出されています。従来の2Dエコーでは把握が難しい「瘤の奥行き」や「周囲の心筋との位置関係」が、非侵襲的に鮮明に可視化されています 。
■ 研究・症例の概要
本症例は、虚血性心疾患(PCI後)の経過観察中に偶然発見された「左室側壁心室瘤」に対し、 FDG-PET/CTや心臓MRIを含むマルチモダリティ評価を行った結果、 「心臓限局性サルコイドーシス」 の診断に至りました 。
診断の決め手の一つとなったのが、Philips社の最新技術 「TrueVue Glass」 です。 光源を仮想的に移動させ、組織を半透明に表示することで、心室瘤の「入り口の形状」や「深さ」をリアルタイムに把握することに成功しました 。この技術は、カテーテルによる左室造影(LVG)に近い視覚情報を、造影剤を使わずに提供できるため、今後の診断プロセスを強力に補助するツールとして期待されます 。
■ 著者・掲載情報
著者: Yusuke Nakashima, Michio Yamada, Ayumi Omuro, Shinichi Okuda, Motoaki Sano
掲載誌: European Heart Journal – Imaging Methods and Practice (Image Focus)
中嶋先生おめでとうございます。 当科では今後も、最新のイメージング技術を用いた診療・研究に力を入れてまいります。